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2021年10月のポートフォリオレビュー。個別銘柄のコメント付き。

🌸 始めに

この記録は私自身の記録としてまとめています。まとめることは投資を考える上で非常に役立ちますし、それを公開することで個人投資家の方々に多少なりともヒントになればと思っています。

毎月ポートフォリオを残すという作業は、すでに10年近くになります。しばらくはローカルで残していただけでしたが、3年前ぐらいに別ブログで公開を始めて、今はこのnoteで記録を残しています。

10年の間にパフォーマンスが良いときもあれば悪いときもあり、時には30%程度下落した月もありました。当時の記録を読み返すと、相場はいつでも勝てるわけではないし、間違いなく今後も同じ事が起こるということを再認識させてくれます。

10月は売買も少なめで静かな月でした。売買が少ないときはパフォーマンスも良いことが多く、10月のパフォーマンスは現時点で今年一番良い月となりました。
9月に増やしたキャッシュを使って、安いところを少しずつ買い進めていて、年末の上昇相場に向けた準備を始めています。

私の投資戦略は一時的な株価の変動を気にするのではなく、最高の企業に固執しています。半年後、1年後に市場がどうなるかは分かりませんが、保有企業の業績は問題ないことは明かなので、安心して眠ることができます。

2020年は米国株投資家にとって夢のような1年でしたが、2021年はそんな夢のような期待は忘れた方が良さそうです。

特にハイグロ中心に投資をするのであれば、この程度の乱高下は正常運転です。日々の株価に一喜一憂せず、狼狽売りをすることなく、自身が信じた銘柄を抱いてリラックスすることが大事です。

🌸 2021年10月末時点のポートフォリオ

米国株PF

🌸 10月の取引

・新規買い
 DCBO
・買い増し
 UPST、LSPD、CELH

🌸 Upstart(UPST)

10月も多くのニュースを提供してくれました。銀行との提携追加や自動車ローンの開始など、多すぎてここで全てを書ききれません。
日々Twitterでニュースを垂れ流していますので、ぜひフォローしていただければ🥴

11/9に決算発表があります。期待も高いだけに事前のコンセンサス予想を超えるのはもちろんのこと、ある程度の上積みが必要だと思っています。

どのような数字を出してくるのか、そして市場がどう反応するかは分かりませんが、期待して待ちたいと思います。

UpstartはGoogleの元社員によって設立された、従来のクレジットスコアベースの融資モデルよりも正確にリスクを特定し、より多くの申請者を承認する ことを目的とした、AIを活用した融資プラットフォームです。

AIを活用している利点は、より多くのローンを作成し、それらのローンの支払いが増えるほど、より賢くなります。つまり先行者利益でありデータを収集し続ける限り、競合他社に対して数年の先行者利益を得ているということ。Upstartの意思決定プロセスは、従来の金融機関よりもはるかに信頼性の高いものとなっていて、債務不履行の件数は75%と大幅に減少しています。

従来の銀行のように、融資のために預金を集めなければならないようなモデルであれば、これほど急速な成長は難しいでしょうが、Upstartは異なる方法をとっています。従来の金融機関とパートナーシップを結び、それらの金融機関と借り手を結びつけるマーケットプレイスの役割を果たします。

なぜ米国の銀行は、Upstartと手を組むのではなく独自のAI融資アルゴリズムを構築してUpstartに対抗しないのかと思われるかもしれません。
既存の金融機関は顧客に関する膨大なデータを持っていますが、UpstartのようなAIエンジンに適した構造になっていないかもしれませんし、仮にソリューションを構築するとしても、それには時間とお金、そして適切な人材が必要です。

Upstartは、データ分析と活用のための開発組織としてゼロから構築され、銀行員ではなく、かつてグーグルで働いていたデータサイエンティストによって運営されているため、そのような問題はありません。

TAMは膨大です。Upstartは最貧困層ではなく、アメリカの中流層のニーズに応えています。Upstartはこれまでのところ、個人向けローン市場に限定しており、その規模は年間$85Bと決して小さくはありませんが、年間$640B規模の自動車ローン市場への進出も発表しました。住宅ローンへの進出はその後になるかもしれません。

🌸 Tesla(TSLA)

10月に超絶決算を発表し、株価が大きく上昇しました。

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個人的にはまだまだ道半ばだと思っているので、引き続きガチホールドで。

Teslaは単なる電気自動車の会社ではなく、電力ビジネスに大きな変革を企業だと思っています。

電気自動車だけでなく、太陽光パネルや蓄電池ビジネスなど、ハードウェアを売るだけでなく、ソフトウェアで電力市場で新たなイノベーションを起こそうとしています。単なる電気自動車を作る会社と捉えてしまうと、Teslaという会社を見誤ってしまうと思います。

🌸 Celsius Holdings(CELH)

10月の株価は横ばいでしたが、下げたタイミングで買い増ししています。

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11/11に決算発表を予定しています。Celsiusのエナジードリンクは日本では未発売のため、馴染みが薄いかもしれませんが米国では順調に売上を伸ばしており、次回決算は大いに期待したいところ。

Celsius Holdingsはエナジードリンクを製造・販売している企業です。
Red BullやMonsterなどの競合との違いは、「健康」と「フィットネス」に焦点を当てている点。Celsius Holdingsのドリンクには、ビタミンやサプリメントが入っていて、代謝を促進し、体脂肪を燃焼させると謳っています。

業績も順調に伸ばしている点と、世界のエナジードリンク市場は2020年で600億円、今後も成長を続けていることから、Red BullやMonsterと肩を並べるまではいかないにしても、まだまだ成長の余地がありそうです。

9月にトリミングをしていますが、米国での売上も好調らしいので下げるようなら買い増しも検討しています。

🌸 Cloudflare(NET)

前回決算も悪くなかったんだけど、成長率50%程度でこれ以上の成長余地はないかなぁと思い9月にトリミングしています。

しかしなぜか10月に株価は急上昇しました。

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Cloudflareという会社を甘く見ていたかなぁと反省しつつ、全株売却しないで良かったなと。

今後も収益の伸びが突然加速することは期待できませんが、50%台の成長が続く可能性は高いと思います。もしかしたら、アドレス可能な市場の拡大と製品開発サイクルの短縮化により、この成長率はより長い期間にわたって持続可能かもしれない。

🌸 Lightspeed(LSPD)

Lightspeedは、100カ国以上に顧客を持つソフトウェア会社で、主に小売業、レストラン、接客業を営む中小企業を対象としています。
オフィス管理、在庫管理、調達管理、POS、カスタマーエンゲージメント、決済などをワンストップで提供しています。また、加盟店が10万ドルまでの融資を受けられるよう、資本部門を立ち上げました。

10月の株価は低調で終わりました。まだまだ成長余地があると考えているので、下げたところで買い増ししています。

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8月に素晴らしい決算を発表しています。
売上高は220%増、前四半期比では41%増!
これは買収を考慮したものですが、既存事業売上でも81%増と文句なしです。

その他の指標も素晴らしい結果でした。

・ARPUが160から230に上昇
・商品取扱高は1年前の約3倍
・トランザクションベースの収益は453%増加

次回決算は11/4を予定しています。

🌸 Palantir(PLTR)

Q2の決算は素晴らしかったですね。純粋に数字が良かったこともありますが、潤沢な資金を持ち無借金経営で、営業チームを積極的に拡大し、顧客への導入期間を短縮しエンタープライズのビジネス成長を加速させているというDXビジネスを愚直に進めている点が気に入りました。

PLTRの「Meta-Constellationプロジェクト」が結構衝撃的で、衛星を通じて宇宙にAIを展開し、さまざまな意思決定に活用するとうものです。
山火事の兆候を上空から追跡して初動対応を迅速化したり、世界の原子力潜水艦の動きなど軍事的な応用にも使われる構想とのこと。

売上に関しても、Q2の売上がYoYで49%増なんですが、政府関連売上だけど見るとYoYで66%の成長となっています。

政府関連の売上は見通しが立ちやすく、今後履行する契約も$3.4Bも残っています。基本的に政府との契約は一度契約したら簡単にキャンセルされないため、SaaSビジネスとは違いますが、将来の見通しが立つという意味では安心感のあるビジネスモデルです。

10月の株価は堅調でMA50を超えてきました。11月の上昇に期待です。

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🌸 SoFi Technologies(SOFI)

8月にダブルボトムを形成してからジワジワと上がり始め、10月に大きく上昇しました。

SOFIはフィンテック企業で、当初は借り手に個人ローンや学生ローンを提供することに特化していましたが、今ではビジネスを拡大し幅広い金融サービスを提供しています。

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SOFIが今後上昇を続けることが出来るかどうかは、強力なQ3決算と国立銀行の承認が必要不可欠。

🌸 CrowdStrike(CRWD)

今までMy PFで最大の割合を占めてましたが、9月にトリミングを実施しました。

理由は、会社が大きくなりすぎたことと、競争激化による成長の鈍化です。

前回決算も悪くはなかったんですが、サプライズというほどでも無く普通に良い決算という印象。

70%もの成長に失望したのかと思う方もいるかもしれませんが、私は失望しました。少なくともMy PFのトップの銘柄では無くなったので大きく削減しました。

🌸 Monday(MNDY)

MNDYはノーコード/ローコードのソフトウェアサービスを提供する会社です。

GUI上でモジュールをドラッグアンドドロップでフローを構築し、ユーザーが独自のソフトウェアアプリケーションやワークマネジメントツールを作成することができます。このプロセスは、Work OSと呼ばれるオペレーティング・システムを介して、すべての作業がクラウド上で行われるというのがポイント。

TAMも巨大で、2020年には$56.1B、2024年には$87.6Bに成長し、4年間の年平均成長率(CAGR)は12%となっています。

直近の決算も素晴らしいものでした。

・売上高は、前年同期比94%増の$70.6B
・売上総利益率は、前年同期の88.3%から89.7%に上昇
・非GAAPベースの営業利益率は、前年同期の-41%から-14%に改善
・営業費用は $55.5Mで、売上高に対する比率は前年同期の101%から79%に改善
・NRRは10ユーザ以上の顧客に対して125%
・年間経常収益が5万ドル以上の顧客数は、前四半期比226%増の470社

カンファレンスコールでCFOは以下のように今後の業績について述べていました。

ここ数年で飛躍的な進歩を遂げてきましたが、当社はまだ企業としての成長のごく初期段階にあると考えています。2021年のバランスを考慮したガイダンスでは、世界中のあらゆる規模の企業のために、仕事とコラボレーションの未来に向けた根本的な改善を推進していくことで、下半期の業績が好調になると考えています。

Glassdoor(従業員が匿名で会社をレビューするサイト)を確認したところ、90%が友人に勧めたい会社、95%がCEOを認めており、全体評価は★4.6となっていました。

Working at monday.com | Glassdoor

ノーコード/ローコード市場は他にも競合は存在するものの、ここまで成長率の高い企業は見当たりませんでした。

10月の株価は堅調で、MA50に沿って株価も上昇しています。

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🌸 Docebo($DCBO)

Doceboは、企業向けに従業員や顧客を教育するための学習管理システム(LMS)ソフトウェア企業。

高い成長率とAWSのVPとして事業開発を15年ほど行ってきた、クラウド界隈では有名なRudy Valdez氏がCOOとして加わったこと、チャート的にも悪くなかったので少量購入しました。

まだまだ成長曲線の初期段階にある企業で、アーリーアダプターから支持を得ている段階のように思います。
これが一時的な盛り上がりなのか、持続可能なトレンドなのか、しばらく様子を見てみたいなと。

DCBOについては、Twitterで詳細につぶやいていますので合わせてどうぞ。

🌸 最後に

10月はS&P500も6.9%と上昇しましたし、実りの秋でしたね。11月〜1月はアノマリー的にも上昇相場と言われています。期待したいところです。

私のポートフォリオが今後どうなるかは全くわかりません。株価の予測は苦手です。

ただ一つ言えるのは、力強く成長していてあなた自身が信念を持って保有できる企業に投資することは、長期的に見れば安心して眠ることができるということ。


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