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ネットフリックス(Netflix:NFLX)FY20 Q2決算レポート。好調な決算だったものの、市場の高い期待と弱いガイダンスにより株価は下落。

オンラインDVDレンタル及び定額制動画配信サービスのNetflixがFY20 Q2決算を発表しました。新型コロナの影響で自宅で過ごす人が増えることから、Netflixには追い風になると予想していましたが、残念ながら市場の期待を超えるほどの決算ではありませんでした。

Netflixとは

会社名:Netflix Inc.
ティッカー:NFLX
Marketcap: $216,818,975,000.00
業種:Entertainment
Webサイト: http://www.netflix.com
会社概要:
オンラインDVDレンタル及び定額制動画配信サービスを提供する米国企業

FY20 Q2決算概要

過去10年の四半期毎決算グラフです。

売上高と収益性 (25)

利益 (24)

EPS(non-GAAPベース) (3)

キャッシュフロー (22)

10年だとグラフが小さくなってしまうので、過去5年の四半期業績グラフも貼り付けておきます。

売上高と収益性 (26)

利益 (25)

EPS(non-GAAPベース) (4)

キャッシュフロー (23)

決算サマリーは以下の通り。

・第4四半期に加入者数は1010万人増加(ガイダンスの750万人を上回った)
・収益は24.9%増の 61.5 億ドル(ガイダンスの60.8 億ドルを上回った)
・営業利益率14.3%から 22.1%に上昇
・営業利益は前年同期の 7.06 億ドルから 2 倍近い 13.6 億ドル(自社予想の 10.08 億ドルを上回った)
・好調な加入者数の増加に加え、新型コロナの影響でマーケティング費用が減少したことも営業利益の増加に貢献
・フリーキャッシュフローは、8 億 9,900 万ドル(前年同期は 5 億 9,400 万ドルの損失)

以上、決算自体は非常に好調な決算となっています。

市場の高い期待と弱いガイダンスにより株価は下落

好調な決算にも関わらず、株価は下落しています。

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EPSと売上の予想と実績を見ると、EPSが予想を下回る結果となりました。EPSが予想を下回ったのは1Qに引き続き連続で下回っています。

EPS(実績) と EPS(予想) (1)


第2四半期の好調な業績でしたが、ガイダンスでは良く言えば保守的、悪く言えば弱気なガイダンスでした。

FY20の下半期については、加入者数の伸びが1年前よりも鈍化すると発表しています。Netflix経営陣は、新型コロナの影響で前倒しで加入者が加速したため下半期の加入者は鈍化すると想定しています。

具体的に第3四半期の加入者数の伸びを、250万人(前年同期は680万人)と報告しています。実際に6月の加入者数は減少しています。

このガイダンスの弱さが原因で株価が下落したものと思われます。

とはいえ、過去のNetflixの加入者数予測は保守的のため、通常は加入者予測を上回ることが多い点。さらに新型コロナの影響を考えると不確実性が高いという点を考えると、保守的な予測であることは間違いないかと思います。

今後の見通し

Netflixにとって新型コロナの影響は良い方向であることは間違いありません。

Netflixのようなサブスクリプションベースのビジネスモデルは、新型コロナの影響はプラスです。他の広告収入やライブスポーツ放送がメインの競合他社にとっては、新型コロナの影響はマイナスに働きます。そういう意味でも、Netflixの業績は好調に推移する可能性が高いのではと感じています。

そう考えるとQ3のガイダンスは簡単に上回る可能性もあるのではと思っています。

といいつつ、連続でガイダンスを下回ってきている点は気になりますね。


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