見出し画像

Zoom(ZM)FY21 Q3決算を予想(妄想)してみる。

グロース株投資家の方々の多くが保有していると思われるZoom(ZM)のFY21 Q3決算を予想(妄想)してみたいと思います。

ほぼ妄想ですが、過去のガイダンスとカンファレンスコールの情報をもとに予想しています。

サマリー

・Zoomの経営陣は見通しを過小評価しがち
・米国では8月以降にコロナ新患者が増加傾向
・在宅ワークのトレンドは一過性ではなくパンデミックが収まっても続く見通し
・以上の理由により、FY21 Q3の売上は7億5,000万ドル〜8億5,000万ドルと予想

FY21 Q2決算発表より

・売上は前年355%増の6億6,350万ドル
・EPSは0.92(事前のコンセンサス予想:0.45ドル)
・TTMの売上が10万ドル以上の顧客数は前年比112%増
・従業員10名以上の顧客数は前年458%増の約370,200社
・粗利益率は71%
・非GAAP営業利益率は42%
・フリーキャッシュフローは3億7,300万ドル、1年前の1,700万ドルから大幅増加

ガイダンス
・Q3の売上を6億8500万ドルから6億9000万ドル(6億9000万ドルの場合で前年同期比314%増)
・Q3のEPSを0.73ドルから0.74ドル

Q2決算時のカンファレンスコールより

Q2決算説明会でのカンファレンスコールの中での、気になったコメントは以下の通り。このカンファレンスコールはQ3が約1ヶ月経過したタイミングで実施している点がポイントで、ある程度Q3の数字は確度の高い内容になっているはず。

「パンデミックがいつまで続くのか、その他の潜在的な経済的な不確実性も含めて、今後も同じレベルでモデル化しています。第3四半期に入っても、当社のパイプラインは依然として好調で、需要は継続しています。しかし、当社のガイダンスによると、今年の需要は前倒しであり、第1四半期のパフォーマンスが第2四半期にその恩恵を受けていることがわかります。そして、ガイダンスが強調しているのは、下半期の収益が実質的に第2四半期と一致していると予想している理由です。」

【質問】
「売上高が前四半期比で3%程度増加すると 予測していますが、顧客数が少なくとも前四半期比で横ばいだと仮定した場合、平均顧客数は前四半期比で約16%増加し、ARPUは前四半期比で13%減少するということになります。何がその原動力になっているのでしょうか?」

【回答】
「今ここに座っている私たちが将来を見据えると、私はそれよりも回転率の不確実性や経済全体がどうなるのかということに注目しています。このような不確実性こそが、第3四半期の売上高を第3四半期比で横ばい、第3四半期と第4四半期の売上高は第2四半期比で小幅に増加すると予想している理由でもあります。
また、マスマーケットの顧客が大幅に増加していますが、これらの顧客の長期的な貢献という点では、まだ見通しが立っていません。そのため、必ずしも指摘するような劇的な増加を期待しているわけではないと思います。それよりも、解約率の不確実性と、それがトップラインの成長にどのような意味を持つのか、という点に注目しています。」

売上のコンセンサス予想と実績

過去のコンセンサス予想と実績を比較してみると、平均で約24%予想を上回っています。

画像2

カンファレンスコールでの経営陣の発言、そして過去のコンセンサス予想と実績の割合を鑑みると、Zoom経営陣はあきらかに保守的な発言をしていると感じています。

ここまでの情報をまとめてみます。

・ZOOMは常に四半期ごとの予想を上回っている(平均24%)
・カンファレンスコールより、
 -パイプラインは好調
 -年内の需要は前倒しだったが、年後半は第2四半期と同水準
 -解約率や経済全体の先行きが不透明
・最近のニュースより
 -米国では8月以降、新たなコロナ症例数が増加傾向
 -米国の多くの求人は、基本リモート勤務で求人を出している(LinkedInで確認)
 -マッキンゼーのレポートでは、集団免疫は2021年の第3四半期か第4四半期までは起こらないと発表
 -ほとんどの学校はハイブリッドモデル(通学とリモート)を維持

これらの情報を見ても、明らかにZoom経営陣の発言は保守的だと思います。

FY21 Q3売上予想

実際にFY21 Q3の売上がどの程度になるのかは、過去の予想との乖離率から業績予想を10%〜24%程度上回ってくるのではないかと予想しています。

・ガイダンスの予想通り、6億9000万ドルの場合
 前年同期比314%増
 PSRは50.74

・ガイダンス予想から10%増の、7億5800万ドルの場合
 前年同期比355%増
 PSRは46.19

・ガイダンス予想から24%増の8億5600万ドルの場合
 前年同期比414%増
 PSR40.9

・ガイダンス予想から30%増の8億9700万ドルの場合
 前年同期比447%増
 PSRは39.03

・ガイダンス予想から40%増の9億6400万ドルの場合
 前年同期比479%増
 PSRは36.32

以上から、FY21 Q3の売上は7億5,000万ドル〜8億5,000万ドルと予想しました。

最後に

FY21 Q3の決算がどのような内容になるかは分かりませんが、個人的には鬼ホールドしつつ決算を待ちたいと思います。

また2020年10月14日にZoomのユーザーカンファレンス「Zoomtopia」が開催されます。

新機能の発表や業績に関する数字も発表されることが期待されていますので注目しましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?