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Agora (NASDAQ:API) FY20 Q2決算レポート。ビデオチャットAPIという新型コロナ関連銘柄を追い風に好決算を発表。ただし購入する場合はリスクを理解する必要あり。

Agora (NASDAQ:API) がFY20 Q2決算を発表しました。Agoraは2020年6月26日に上場したばかりの会社で、ビデオチャットAPIを提供しています。

ビデオチャットといえば、新型コロナの影響でZoomの利用者数が急増したことで有名になりました。Zoomの創業者はCiscoのビデオ会議ツール「WebEX」の開発者が創業しましたが、Agoraの創業者もCiscoのWebEXの開発者出身です。

株価は上場以来ジワジワと下げており、FY20 Q2決算発表の直前に+12%と急騰しています。

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個人投資家に人気のネット証券「Robinhood」でも、保有者数が急増しています。

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Agora (NASDAQ:API)とは

会社名: Agora, Inc.
ティッカー: API
Marketcap: $4,359.16
業種: Software & Services
会社概要:
Agoraは中国上海に本社があり、グローバルにリアルタイム・エンゲージメント・プラットフォーム アズ ア サービス (RTE-PaaS) を提供しています。
リアルタイムのビデオ、音声、メッセージング機能をアプリケーションに組み込むためのソフトウェアツールをAPIやSDKという形で開発者に提供しています。


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インフラストラクチャーAPIは、数行のコードだけで複雑なプロセスを大規模に処理できるため、様々な面で活用されています。

・2006年頃、AWSがクラウド・コンピューティングリソースのAPIを提供し成長
・2008年頃、TwilioがモバイルメッセージングをAPIで提供し急成長
・2009年頃、StripeはEコマース移行期にAPIを提供し成長


そして、ビデオチャットが急増するこの2020年というタイミングに、APIを提供したAgoraが現在注目されています。

FY20 Q2決算概要

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売上高 と 収益性 (6)

利益 (69)

・FY20 Q2の売上は3390万ドルで、2019年第2四半期の1490万ドルから127.5%増加(事前予想は2730万ドル)
・売上総利益は2250万ドルで、前年同期の1030万ドルから118.3%増加
・売上総利益率は66.4%で、前年同期の69.2%から2.8%減
  売上総利益率の低下原因は、主にインフラコストの高い地域へのグローバル展開が理由。

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・2020年6月30日現在のアクティブ顧客は1,486人で、2019年6月30日現在の801人から85.5%増加
・金額ベースのNet Expansion Rateは183.2%

また、新型コロナの影響で、Agoraのネットワークへの4月のサインアップが300%増加、使用率が60%増加、17億台のデバイスで400億分がストリーミングされたとのこと。

ガイダンス

FY20通期の売上を、1億2,500万ドルから1億3,000万ドルの間になると予想しています。 

今後の見通し

業績自体は順調に成長しており、まだ高騰していない次のグロース銘柄候補として非常に面白い銘柄ではないかと思っています。

ただしリスクは少なからず含んでいます。

・中国企業であるため透明性に懸念
・米国にはTwilioを始めビデオチャットAPIを提供している競合が既に存在している

とはいえ、128%の成長率は魅力的ですし、今後はWithコロナの世界になるのは間違いないことを考えると、ビデオチャットの需要は拡大していくと見ています。ガイダンスの数字もかなり保守的な数字なのではないかと思っていますので、決算前に少しだけ購入したものは引き続きホールドしようと思います。



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