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2024年4月度 日経平均中期的展望

金融政策、マクロ経済観点で日経平均株価の中期的な方向性を考察しています。


4月27日更新
※あくまでの更新時時点でのシナリオであり、環境が変わればシナリオを更新していく必要があることをご留意ください。
※太文字が前回分より更新箇所

【4月~5月日経平均中長期的展望】

上昇トレンド継続
押し目は買われやすい

【4月~5月NY市場の直近の季節性、歴史的傾向】
4月後半は強気基調。5月はまちまち。

【NYと世界市場】

米国株価指数の注目ポイントは2024年に何回の利下げが行われるかが注目点なわけだが、現在のところ1~2回がコンセンサスになっている。各経済指標からは米国経済は堅調でありソフトランディングをほぼ確定したと考えても差し支えない値が見て取れる。よって市場参加者の利下げ回数の見込みは減少している。初回の利下げは先月まで6~7月というのがコンセンサスだったが、3~4月にかけて発表された各経済指標はおおむね堅調であり、初回利下げは9月会合というのがコンセンサスになった。
上記のような理由から長期金利は高止まりしているわけだが、経済が堅調なため業績相場への転換が試されている最中であり、4月後半から5月に発表される決算が重要。特にAI関連銘柄やマグニフィセントセブンに注目が集まっており、歴史を振り返るとドットコムバブル時の状況に酷似している。

明確なポジティブ材料としては、2023~2024年は大統領中間選挙に影響を受けやすいことであり、財政等にポジティブな政策を掲げることが多く、歴史的に株価は上昇しやすい傾向にある。
まとめると、4月前半は調整局面であったが20日前後からリバウンド局面に入っており、この流れが続くかがポイントとなる。業績相場への移行期間ということで長期金利よりも先述のような企業の決算に注目していきたい。

【日本市場】

引き続き【日本の株価指数のポイントはドル円の方向を主軸】と考える。

26日の日銀会合でもマイナス金利を解除(実質すでに金利はプラスの状態)した後も積極的に利上げをしていく環境ではないことがコンセンサスになっており株価には引き続き上昇圧力がかかりやすい状態が続いている。2月8日の内田副総裁の「ゼロ金利政策解除しても利上げするわけではない」という発言を受けて株価が急騰したことを考慮すると、明確に「利上げ」を示唆するまでは緩和的な環境が継続すると考えておくのが賢明か。こちらの記事を参照

先述のとおり、米国の利下げ回数は年に1~2回と減少傾向であり、これは円安要因となるので日本株にはポジティブである。よって、しばらくは日本株も日足トレンドの押し目では買い場になる可能性が高いであろう。
注意したいポイントとしてはFRBの初回利下げが確定するタイミングでのドル円の反応だと考えており、円安の進行度合いによっては米国利下げのタイミングで為替介入を行ってくる可能性も考慮に入れないといけない。ドル円がピークアウトするタイミングで日本株も大きく売られるようなら、中長期的に米国株より相対的なパフォーマンスが低下する可能性を考えておきたい。

まとめると、日本は緩和継続であり円安が進行中で株価にはポジティブな状態が続いている。FRBの利下げ開始や日銀が明確に「利上げ」を示唆するまでは円安圧力がかかりやすく日本株は上昇優位な環境が続くと考えられる。

#日本株 #日経平均 #米国株

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