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静かなるドン

昼夜の寒暖差が激しい中いかがお過ごしでしょうか?tractor1655です。

コロナ流行による自粛生活を経てようやく色々制限解除されたものの、コロナ前と比較すると未だにインドア生活の割合が大きく占めている事は否めません。幸い趣味に読書がある為退屈はしないのですが、こうも続くと気を紛らわせる為笑いを求めにいきたくなるのが本能のようでハードボイルドなミステリー小説ではなくコメディ漫画を電子書籍で探していたところ「静かなるドン」がオススメに出てきたのでダウンロードしました。

不朽の名作と名高い作品だけにタイトル自体は知っていましたが、読むのは初めて&予備知識無し。父親近藤勇足(これで暫く笑い止まりませんでした)が撃たれ後を引き継いだ主人公静也。昼は下着メーカー、夜はドンという二重生活を送るも決して争いを好まない優しい性格。しかし、心の奥底には「獣」を飼っておりその葛藤を抱えたまま思いを寄せる秋野明美と共に成長していく過程を中心に物語が進んでいきます。古い漫画ですが、横軸に当時の事件が出てくるので時代背景と合わせて逆に新鮮味があり退屈することなくあっという間に全巻読破。

コメディと思い読み始めたのですが、終盤に行けば行くほど人情&純愛物語の顔を見せ始めます。作品のカテゴリー故に当然暴力のシーンがメインになる場面も多いのですが、その虚しさを訴えながら愛と暴力の狭間で揺れ動きながらより巨大な敵に向かっていくところは北斗の拳に通ずるものがあるように感じました。

暗い世界情勢だからこそ余計に染みたのかもしれませんし、何より人間の本質を表す様な名言も至るところで出てきます。エンディングは切なくなりましたが、(お金と時間は掛かったけど)大満足で現在放心状態です。名作は色褪せませんね。見落としたところ、新たな発見、読破したからこそ見返したら違う見え方がするんじゃないか?と期待して現在また読み返しています。

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