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友達になれそうだからゴッホが好き

私はゴッホがなんか好き。友達になれそうな感じがするからだと思う。一生懸命ぽくて、人が好きそうで、でもうまくいかないことが多くて、すごく「人間」という感じがする。27歳のときに画家になろうと思った、というところもなんだかいいなと思う。

今回の展覧会では、彼の手紙を引用したキャプションが随所に貼られていて、「これを入れようと思った人も、たぶんゴッホのことを友達みたいに思ってるんじゃないか」なんて考えた。

今回の展覧会で好きだったところはいくつかあるのだけど、まず1つ目は『ジャガイモを食べる人々』についての、ゴッホと画家の友人との手紙のやり取り。

友人にその絵を酷評されたゴッホが、「自分でもいくつかのところはうまくいってないってわかってるよ、前に指摘してもらったところがたしかに直せてない」みたいに返事を書いてるのが、愛しかった…。

ゴッホの弟テオから、ゴッホにあてられた手紙の話もよかった。テオが、「タンギー爺さん」の店に兄さんのひまわりの絵があると、店が明るく見えるよ、と書いていたやつ。テオは優しい人なんだろうな。
(タンギー爺さんはゴッホの絵の理解者で、画廊をやってた人。彼の絵が好きだから人に売らなかったりしたらしい。タンギー爺さんという、なんとなく間抜けな雰囲気の呼び名も含めて好きなエピソードだ)

そして、最後の部屋の絵の数々、ゴッホが精神病院に入院して以降の絵なんだけど、あまりにもよかった。色と、密度。特に、ポスターにも使われている、糸杉の絵。ずーっと観ていたい絵だった。彼は、世界を美しいと思っていたんだろうな(全部が全部じゃないにしても)。オランダに行ったら、ゴッホの絵を、もし正面にベンチがあったらそこに腰掛けでもして、心ゆくまでじっくり眺めてみたい。私は特に、彼の緑の使い方が好き。

あとは、展覧会グッズが非常に充実していたのもびっくりしたな。スヌーピーとのコラボグッズがあったり。しかし、耳をモチーフにしたマスキングテープがあって、なんとなく悲しくなる。

※途中、印象派のほかの画家たちの絵のコーナーがあるのですが、そこがなぜかやたら寒いので、お出かけになる方はお気をつけください…。

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