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氷河を聞く

長距離バスの移動時間が長いので、酔わないように気をつけつつ、ためてた日記をぶいぶい書きすすめるぞい!
ということで、やっとこさペリトモレノの日記〜!

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世界一周5日目。
アルゼンチン、エルカラファテ。

今日は、氷河ツアーに参加します!

2万円近くする高級なツアーだけあって、宿までバスがお迎えに来てくれるので楽ちんです。

隣に座ったのは思春期真っ盛りみたいなイタリア語を話す男の子(15,6歳と推察。前の席にお母さんとお姉ちゃんとおぼしき人がいた)で、通り道をあけたりしても目も合わせてくれなくてちょっと寂しいです…。

このツアーのいいところは、スペイン語と英語の両方で解説してくれるところ。
英語も全部わかるわけじゃないけど、スペイン語だけだとわからない単語が英語よりも多くて理解できるところがあまりにも少ないので…!

まず、解説を聞きながらペリトモレノに向かいます。ここの解説は、実はよくわからないところが多かったのだよな。。。知りたかっただけに残念。。。

たぶん、「ペリトモレノの特殊なところは、温暖化している中でも拡大をしていることと、比較的簡単に観光できること。それでも、昔は観光するのに5日間かかっていた」みたいな話をしていました(あくまでたぶん。あと大きさの話とかしていたんだけど、氷山の一角っていうのはほんとなんだなあ…と思っただけで正確な数字を忘れました、すみません…)。

「さあ、いよいよ氷河が見られますよ…」というガイドさんの予告があったのち、ついに現れる氷の塊!!


最初の感想は「不思議!」でした。

こんなに大きな氷の塊があるのに、このあたりって寒くはないんですよ。持ち物として手袋が指定されているけれど、それは寒さ対策じゃなくて、氷がガラスみたいに鋭いから手を切らないようにするためなんですって。

入園料を現金で払ったのち(800ペソ、約1600円。ちと高い)、ちょっと行ったところで1時間半くらい自由時間になります。氷河を遠巻きに見たり、お昼を食べたりする時間です。

すでに空腹なので、スーパーで買っておいたチキンパイとチョコパイ(パイばっか)を、氷河を見つめながらもりもり食べます。

そのあと、氷河の近くまで行ってみます。

これは来たからこそわかることだな…と思ったのは、氷河は音がするものだと知ったこと。

なんとなくずっとみしみし言っていて、ときどき花火みたいにどーんと大きな音がして、崩れた氷河が水面に落ちるのです。

遠くから見てるとかけらのように見える塊も、落ちると大変な音がするから、実はとんでもなく大きいんだろうな…とスケールの大きさを実感する時間でした。

かけらが落ちるのは結構頻繁に見られるのですが、層が剥がれて落ちていくところはなかなか見られず、パチンコの当たりを待つみたいに(ってパチンコしたことないですが)、次こそは来るんじゃないか…次こそは来るんじゃないか…って、ずっと待ってしまいます。

私は一回だけ、大きな層が落ちるところが見られたんですが、遠くから見ても大迫力で、とても興奮しました。

そしてスマホでも写真を撮ろうと取り出したら、ランダムに表示される待受(世界の絶景、みたいな画像が何十種類かデフォルトで入っている)にたまたまペリトモレノが表示されて、ちょっと面白かったです。今、本物を見てるぜ…!

さて、そのあとは…

ボートに乗って移動して…

お待ちかねの氷河ミニトレッキング!

チケットを予約するために旅行会社で説明を聞いていたとき、「クランポン」と言われて最初何かわからなかったんですが(かぷかぷと笑ったよ…?)、これはアイゼンのことでした!

ということで!人生初アイゼンをつけます!重い!

降りるときは、「公衆トイレの姿勢のように」踏ん張ってね、とガイドさん。

もしかして、便座がないシチュエーションを想定しての説明だったのかな…?
(アルゼンチンのトイレでは、しばしば便座がなくなっている) 

あとは、両足を開いて歩くのもポイントだそうです。

一歩一歩、氷河にアイゼンをつきさすように進みます。

遠くから見たときはすべすべに見えたけど、近くで見ると大きなかき氷みたいにたくさんのかけらが敷き積もって山のようになっているのがわかります。

氷の壁を触ってみると、手触りはつるつるです。

私の英語のヒアリングが間違ってたらあれなんですが、ガイドさんの話で印象的だったのは以下のような話。

(指…笑)

・青く見えるのは、光が複雑に反射しているから。より深いところは紫がかって見える。
・1万9000年(!)前に降った雪が圧縮されて氷河になった。

あと、水の中には人間が触れてしまうとその体温で死んでしまう虫が住んでいるそうです。ちょっと物語みたいな性質だな…と思いながら聞きました(もし死なないとしても私は触りませんが…)。

虫が住んでるのか…と思ってちょっと抵抗がありましたが、ここの水は飲めるよ、とガイドさんから教えてもらったので、水も飲んでみました。すっきりと澄んだ味で、おいしかったです。

私はこの水色が大好きでした。

特に、下へ落ちていく水の様子を見るのは面白かった。ちょっとオズの魔法使い?のイメージみたいな、非現実感。

ツアーの最後には、氷河の氷でロックのウイスキーを飲ませてくれます!これがしたくて参加しました!!爽快!!

地球のパワーを感じる場所でありながら、まるで別の惑星みたいで、ここでしかできない体験だなあ…と思いました。高かったけど、参加してよかったな、と思うツアーでした!

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