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ウィークエンドけそ(第33回/2021.4.4号)

くずざんぽー、けそです!
今週も、勝手にやってるテキストラジオ、『ウィークエンドけそ』のお時間がやってまいりました。
皆さんは、どちらで、いかがお過ごしでしょうか?

あっという間に4月、新年度ですね。

私はですねー、先日、歩いてると肺が苦しいように感じたので、新型コロナウイルスの検査を受けに行きました。

世界一周(未満)の時にもやっぱり検査を受けたのですが、鼻から長い綿棒(?)をつっこむ検査が痛くて嫌すぎたので

(↑その時の日記)

「またあの検査を受けるのか…嫌だな…嫌だな…」と思ってためらっていたのですが、なるべく家にこもってじっとしていても症状が続いていたので、しぶしぶ行きました。

最近は唾液の検査や鼻の入り口からすぐで粘液を取るような検査もあるとネットで読んだので、それが受けられるのでは…?とわずかに期待していたのですが、電話で聞くと「検査の精度が高いので、鼻に長い綿棒を入れる方法で実施します」とのこと…。がーん…。

ビビりの私は、行く前に「なんとかあの痛みを軽減する方法はないのか?」と調べまくりました。「PCR検査 痛くない 方法」とか、「インフルエンザ 検査 痛くないコツ」とか(インフルエンザの検査も鼻に綿棒をつっこむと聞いたので、そこも調べたらヒントがあるのでは?と考えました…)。

その結果、綿棒が当たるのをおそれて鼻の下を伸ばしたりしてしまうと、かえって痛くなる可能性が高くなるらしい、ということがわかりました。

(↑こちらのサイトの説明がわかりやすいです)

鼻の下を動かさないように努力しながら検査を受けたところ、エクアドルで検査を受けたときよりもかなり軽い痛みで検査が終わりました!実施してくださった方がささっと取ってくださったからでもあると思うのですが、良かったです(エクアドルでは怖がりすぎてかなり動いていたと思うので、検査をしてくれた方にも申し訳なかったな…)。検査の結果も陰性で、念のため撮ったCTでも異変はありませんでした。医師には、「呼吸について意識が行きすぎちゃって、苦しく感じたのかも?」と言われました。そういうものなのか…?

緊急事態宣言は解除されましたが、状況が改善したことを受けての解除ではありませんし、引き続きなるべく家にこもってこの日々を乗り切ろうと思っています…。皆様も、お気をつけあれ…。

さて、この番組では、今週けそがビビビと来た、SNSの話題・ラジオで聴いたもの・YouTubeで観たもの等の中から、特に皆さんにお伝えしたいものを紹介していきます。

それでは、今週の最初の部門!

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海外でみかけた、「不思議な日本語」特集

今週も取り上げたい話題がいろいろあったのですが、年度初めでお疲れの方も多いと思うので、「SNSで見かけた話題」…じゃないもの、ゆるりとした特集にすることにしました。

前に、こういう4コママンガを描いたのですが…

海外(主にアジア)では、「なんでそうなったんだろう?」という日本語の誤訳?を見かけることがあります。私は大学・大学院で、非母語話者の方に日本語を教えるための勉強をしてたので、こういう日本語を見るととても気になるんですよね。何枚か写真に残していたものもあったので、今回はその写真を皆さんにご紹介しようかと考えました。

もし「言葉の使い方の誤りをわらう」特集になってしまうと、上から目線・差別的で良くないと思うのでどうするか迷ったのですが、言葉を訳すことの興味深さに通じるところがあると思うので、注意もしながら取り上げてみることにしました。写真はすべて、私が数年前に撮影したものです。

まず1枚目、中国のレストランで撮影した写真です。

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字が大きいところが目に入りやすいかと思いますが、写真の下部にある日本語に注目してみてください。写真のメニューの日本語訳の中に、「オモチウシカエル」と書いてあります。

最初、「もちもちしたカエルだから『オモチウシカエル』って名前なのかな?そういう種類のカエルがいるのか…?『モチ』じゃなくて『オモチ』なのがなんかかわいいな…」と思っていたのですが、英語表記を見るに「スパイシーウシガエルの餅添え(?)」ってことみたいですね。モチとカエルは別の要素だったよ、という。

よくよく考えると、料理名の日本語ってどういう法則で成り立ってるのか、結構不思議です。
「肉豆腐」とか「ぶり大根」とか「レバニラ」とかみたいに、一部の料理は材料名の「名詞+名詞」がOKなんですけど、これが使えないパターンも結構多いんですよね。

鶏肉と白菜の煮込みを「鶏白菜」と呼んだりとか、豚とキャベツの炒めを「豚キャベツ」と呼んだりとかって、あんまりないですよね(どうでしょう?)。

(脱線するけど、豚とキャベツの組み合わせだとこのふたり(↑)のことを思い出すな…)

「名詞+名詞」がOKのときとそうじゃないときには、どう違うんだろう…。「名詞+名詞」の料理名は、そのものが広く固有名詞として認識されてるときだけOKなのか?

(日本語教育の勉強をしてるとき、こういう、「日本語を外国語として学んでいる人にルールとして説明するのが難しいこと」がいっぱいあって、難しかったです)

写真の話に戻ると、カエルの料理がメニューに載っているところも、そういえば異国感がありますね(このメニューは食べなかったのですが)。

2枚目の写真。ミャンマーで撮影したものです。
(ミャンマー。心配な状況が続いています…。)

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これは商品名が気になったポイントです。
ここぞ」って書いてありますね。
ローマ字でも書いてあります、「KOKOZO」。

名前的にエナジードリンクっぽい感じがしますが、普通のソフトドリンク(ライチジュース)のようでした。普通のソフトドリンクに「ここぞ」ってつけるネーミングセンスが、とても好きです。外国語勉強してるときに、こういう決まり文句みたいなのでわかるのが増えてくると、楽しいんですよね…。

言葉とは関係ない情報ですが、ミャンマーの商品には象の絵がついてるパッケージが多くて、それまでミャンマーに象のイメージはなかったので面白かったです(このジュースのパッケージにも描いてありますね、象)。害虫用のスプレーとかにも、いかにも戦えそうな象の絵が描いてありました。

ラスト、3枚目の写真。台湾で売ってたあぶらとり紙を撮影したものです。当時のスマホでフィルターかけた写真しか残ってなくて、粗くて見づらく、すみません…。

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いろいろと気になるポイントがあるんですが(「ピッタリ」じゃなく「ビッタリ」って書いてあるとことか)、私が一番気になったのは「だったのです」ですね。
「ピッタリです」じゃなくて「ピッタリだったのです」って言うと、「今まで秘密にしていたんだけど実は…」とか「それまでみんなそう思ってなかったけど実は…」みたいなニュアンス、出ませんか?不思議。

この「のです(んです)」、大学生のとき、初級の日本語教える方法を勉強する中で私が難しく感じた項目トップ3に入ります。

・「昨日行きました。」
・「昨日行ったんです。」

このふたつの文の違いは、なんでしょう?

印象だけでパッと考えると、「~のです」がある方が「強調している」って教えたくなっちゃいそうじゃないですか?(どうでしょう?)
この説明だと学習者の方が何か強く言いたい時に「~のです」ってつけまくってしまって過剰な使用になっちゃう可能性があるんですよね。例えば、以下みたいに。

ーー

皆さん、ゴールデンウィークはどうでしたか。楽しかったですか。つらかったんですか。〈韓国〉
最後、私は先生たちにかんしゃしたいんです。〔中略〕〈ブラジル〉

※上記いずれも、『日本語誤用辞典 外国人学習者の誤用から学ぶ日本語の意味用法と指導のポイント』に掲載されていた、学習者の誤用より引用。〈〉内はそれを書いた学習者の国籍。太字は原文ママ。

ーー

大学生のとき私が書いたレジュメによれば(大胆な孫引き…)、「~のです」は「前提となる事態・発話と関連付けた説明・解釈を施したり、求めたりする(疑問文)のに使われる表現」だそうです。
先に引用したふたつの文は、前提がないのに「のです」が使われちゃってるから誤用だ、ってことですね。

反対に、「~のです」を使うべきところで使っていない誤用の例として、以下のようなものがあります。

なぜ日本人は白人が日本語がわからないと思うだろうか。〈アメリカ〉

※こちらも、『日本語誤用辞典 外国人学習者の誤用から学ぶ日本語の意味用法と指導のポイント』に掲載されていた、学習者の誤用より引用。〈〉内はそれを書いた学習者の国籍。太字は原文ママ。

これは、「日本人は白人が日本語がわからないと思っている(と、この文を書いた人が思っている)」という前提あっての発言なので、「思うだろうか」じゃなくて、「思うのだろうか」、と書く必要がある、ってことですな。

ようやくさっきのあぶらとり紙の話に戻ると、「ピッタリだったのです」に「今まで秘密にしていたんだけど実は…」とか「それまでみんなそう思ってなかったけど実は…」みたいなニュアンスを感じちゃうのは、日本語母語話者がこれを読んだとき「『のです』が使われてるからには、何か前提になる情報があるんじゃないか…?」って、想像しちゃうからなんだと思います。

ゆるい特集にしようと思ったのに、どんどん細かい話になっちゃってすみません…!

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続いては

ウィークエンドミュージック

のコーナー。

鍵盤のイントロが好きで、つい聞いちゃうんだよな。

ゲスの極み乙女。で『だけど僕は』。

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続いての部門!

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パクチーが安いから大根もちを作ろう!

この間、どうしても大根もちが食べたくなりました。
パクチーが安くなってきたのも見て(うちの近くだと、たっぷり買って100円くらい)、「パクチーをトッピングした、エスニックっぽいのやりたい!」と思って作りました。

私は、基本的にこれ(↓)のレシピで作って、

このレシピ(↓)を見て、パクチーと食べてみることにしたのでした。

ちょっと作業は面倒ですが(普段炒め物ばっかりしている私はゆでる+焼く、みたいなレシピをみんな面倒だと感じてしまう…!)、おいしいですよー。大根がたくさん余っているときにお試しあれ!

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最後の部門!

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私はむしろ、暑すぎる夏を、眠って通り過ぎたい…。

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今週の『ウィークエンドけそ』、いかがでしたでしょうか?

この番組では、皆様からけそへの、褒め言葉・人生相談・質問をお受けしております。

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先日のエイプリルフール、DIZさんのこちらのつぶやき(↓)をみて、

「え~よくできてる嘘だなあ…もともとあった写真に、偽の字幕をつけてるのかな?さすがDIZさん、レベルの高いエイプリルフールだな。コメントもめちゃくちゃそれっぽいし」と思っていたら実在する映画で、びっくりした私がお届けしました。

皆さんの「エイプリルフール、嘘かと思ったら本当だったよ事件簿」も、何かありましたらコメント欄で教えてください。

それでは、また来週~!


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