エクアドルの物売り

世界一周、38日目。
エクアドル、キト。
久々の、当日の日記！

今日は移動日。エクアドル第三の都市、クエンカまでバスで向かう。

朝、友達と「またね！気をつけてね！」と言い合って7時半くらいに宿を出る。

またアフリカとかで会えたらおもしろいんだけどなあ、もう旅先では会えないかなあ。

朝ごはんは昨日買った牛肉のエンパナーダ。1ドルだった、イースター島の1/6の値段。でもエンパナーダは、できたてがやっぱりおいしいなあ。

荷物をゴロゴロ引いてって、これかなと思うバスに乗るも、ほんとに合ってるかわからなくって、隣にいた人に聞く。

「私も覚えてないから…運転手に聞いてみるね！」と言ってくれる女性…（私は荷物が重くて車中を移動するのがなかなか困難でして…）。

や、やさしい…。

心が弱っていたから仕方ないけど、やっぱりエクアドルの人みんなを嫌いになるのは雑すぎる。

どの国にも、いい人も嫌な人もいる。
私に優しくしてくれなくても、ほかの人に優しい人もいる。

女性いわく、このバスは目当てのバスターミナルには行かないので、終点で他のバスに乗り換える必要があるらしい。女性はいい笑顔で手を振って去っていく。ほんとにありがとう…。

その後、「でも終点っていつまで乗るのかしらね…」等と考えていると、通路の反対側に座っていた年配の男性が、「次の駅で乗り換えですよ」と教えてくれる。

あ、ありがとう…！

予定時刻からは遅れたけれど、こうして人の助けを借りて無事にQuitumbeバスターミナルに到着。

明るくってきれい。

事前に先人のブログで、Loja方面行きの窓口でクエンカ行きのチケットが買えると読んでいたので、それを探す。

この59とか60番あたりの窓口っぽいな。よし。

いくつかの会社を比べてから買いたかったんだけど、人がいる窓口が一つしかなかったのでそこでチケットを買う。12ドル。

8時間くらいかかるのに12ドルって安いよな。

反射して読みにくいけど、いろんな時間で出てる。

ちなみにバスターミナルのトイレは有料、0.15ドル。ぴかぴかに掃除されているが、便座はなくなっていた。

いざ、バス。

私、ものがぎっしり並べられて売られているところを見るのが好きだから、つい写真に撮ってしまう。みかんは、ここでも赤いネットに入れられて売られている。

10時に出発。

まあまあ狭いけど、どんなバスもエコノミークラスの飛行機よりかはずっと快適である。
（夜移動するなら、もう少し広くて寝やすいバスのほうがいいだろうけど）

時々、塀の上に瓶の破片を貼り付けてる家を見るんだけど、不法侵入を防ぐためにやってるのかなあ。

バスが停止するたびに、舌をくるっくるにまわした素敵なスペイン語の口上を披露しながら、物売りの人がやってくる。

バナナケーキ、ポテトチップス、みかん、梨、りんご、水、コーラ、チョコレート…

昨日のバスの中でも思ったけど、エクアドルの物売りの人って、時々口上の前置きで日本語みたいな話をしていておもしろい。

「皆様、お邪魔してしまって申し訳ありません。どうかお許しください」みたいなことを言ってから長々と商品の説明をする。

（しかし私のスペイン語力では肝心のポイントがわからないことが多く、もどかしい。「ご家族の健康に…」と言ったあと何を売ってるのかとか、「今日は特別なプロモーションがあります…」と言ったあとどう特別なのかとか、そういうのが聞き取れない）

いろんなものがやってくるが、ずっとアイスが食べたかったので、ひとつ買ってみる。

0.75ドル。ココナッツ味。

棒が折れてる

残念ながらあんまり好みじゃなかったけど（大味のアイスキャンディーという感じ）、この種類のアイスはあんまり好みじゃないことがわかったのだから、ともかく私の人生にとっては学びであり、プラスである。

14時頃、ランチとトイレ休憩がある。
ご飯は（食べたいけど）持ち込んだパンがあるからまあいいか、と思ってトイレのため男性の後ろに並んでいると、お先にどうぞと譲ってくれる…ありがとう…。

そして、ランチのお店でなぜか中年男性に「どこから来たんですか？」と聞かれ、握手を求められる。酔ってるのかな？あるいは、アジア人を励ましてくれてるのか？差別されるよりずっといい。

バスの中、私が眠るとわざわざ私の頭の上に充電器を差してくる人がいる。ここにアジア人がいるぞと警告するために差してるのか？

いや、こんなタイミングでわざわざ周遊旅をしている私が悪いのか。悪い想像をしちゃうなあ。

バスの中では、映画がかかったり、ラジオがかかったり、有線みたいのかかったり。
民族音楽だったり、80年代風のポップスだったり（サックスとかピアノとかの使い方がちょっとださくてセンチメンタルで好き…）で楽しい。

また雨だ。

山道を通るタイミングは、一面の霧だった。事故になりそうで怖かったけど、無事に通過。

土砂降りの雨の中、19時半頃クエンカに到着。
9時間半の移動だった。

空腹の限界だったので、バスターミナルでSeco de Carneという煮込み料理を食べる。2.6ドル。おいしいけど物足りない。クエンカに来たのは市場が有名だからでもある。明日は絶対にお腹いっぱい食べてやるからな！

タクシーで宿まで移動。約2ドル。

宿は明かり控えめで暗いけど、広々としている。疲れちゃったから、明日の予定は明日考えよう。