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【エッセイ】子どもを産んでから、ニュースを見なくなった私の話

昨日、8月6日は78年前に広島に原爆が落とされた日だった。

学校に行っているとき、高校生くらいまでは、8月6日になるたび、原爆が落とされた日だなあと毎年意識をしていた気がする。
夏休みの宿題で何かしらか平和に関する制作物があったし、いまよりずっと日常生活に溶け込んでいたテレビのニュースで必ず流れるトピックだった。

大学生になると、夏休みの宿題がなくなり、ああそう言えばそんな日だったなあと言う感じで少し意識が薄れ、
社会人になると夏休みという概念がなくなり、ニュースを見てはっとする程度になった。

子どもが産まれてからは、むしろニュースを避けるようになった。
原爆の日に限らず、過去にあった大きな災害やつらいニュース、その日にあった怖い事件のニュースから目を背けるようになった。

気持ちがあまりにざわざわして、見ていられないのである。
命を失うことが、昔よりも何倍も怖くなった。
もしも自分がいなくなったら、子どもたちがいなくなったら、そう考えることが恐ろしすぎて、想像してしまうと止まらない不安で日常生活に支障が出てしまうほど。

ニュースは見なくなったが、見ていた昔よりもその恐ろしさが分かる今、この世の中に、悲しい事故や事件が無くなりますように、と祈るばかりである。


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