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【エッセイ】ママと一緒、が嬉しい娘の話

自分のことは自分でやれるようになってほしい、という想いから保育園の荷物の準備を2歳の娘に任せるようになった。

おむつと、タオルと、朝着る洋服一式と、お昼寝前に着替える洋服一式。
大好きな紫のお花柄の小さなリュックに、詰め込んでいく。

洋服を選んでいるとき、娘がいつも手に取るお気に入りのタンクトップの肌着がある。
白地でピンクのユニコーンやお花が書かれたかわいらしいもので、叔母がクリスマスにプレゼントしてくれたものだ。

「いつもそれ選ぶね。なんで?」
そう聞くと、娘が答えた。
「リボンがあるから」
気づかなかったが、胸元に小さなピンクのリボンがついていた。

「リボンかぁ、かわいいね」
「ママのおっぱいのと同じ」

そのとき黒い無地のTシャツを着ていたので、はて何のことだろう?と首を傾げていると、私のTシャツをめくって娘が指を指した。
その先には、地味な色のブラジャーの真ん中に、小さいリボンがついていた。

「ママのおっぱいのと、同じ!」
そう言って、娘はとてもいい顔で笑った。

ママが気づかないところまで、ママのことをよく見ていて、そんなママと同じものを自分の持ち物に見つけて、嬉しくなる娘。

なんて可愛いんだろう。いつまでもそんなことを言って喜んでほしい。
いつまでも娘によく見てもらえるママでいたい。おそろいにしたいと思ってもらえる、ママでいたい。

次女の授乳期が終わったら、もうちょっとかわいいブラジャーを買おうかな、と思った。

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