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知らないと損する評価制度の話

こんにちは。トレンド・プロの岡崎です。今回は、わかっているようでわかっていない「評価制度」について、お話したいと思います。

評価制度は、人によっては強く意識するものではないと思います。私も営業マンだった社員時代は全く気にしていませんでした。営業は売上を上げていれば会社はうれしいに決まっていると考え、評価制度の意図なんて気にもしませんでした。
しかし経営サイドになって思うのは、そういう社員ばかりでは困るということです。この経営サイドと社員の意識の乖離が小さくなれば皆ハッピーになるので、この記事で少しでも伝わると嬉しいです。

評価制度はなんのためにある?

私の定義では「会社が進みたい方向に従業員がアクセルを踏みやすくするための仕組み」です。つまり、評価制度は事業戦略と紐づくものです。
① こんな風に事業を成長させたい(事業戦略)
② 成長させるために、社員にこんな行動をしてほしい(人事戦略)
③ こんな制度があれば、社員はその行動をしやすくなるはずだ(評価制度)

社員時代を振返ってみると、①はビジョン・ミッションなど話が大きすぎる。②はバリューが近いですが、昔からあってあまり自分ゴトになっていない。そこで③の評価制度だけ理解するのは難しいという人が多いと思います。

しかし評価制度は経営サイドからすると、その定義はシンプルに「会社の事業戦略を前に進める貢献をした人が評価される仕組み」です。だからこそ会社の中期事業計画の中で特に自分に関わる領域と、会社が意思決定する際の優先順位(バリュー)を深く理解しておくことは、とても重要です。自分がいちいち上司に確認したり、頑張ったのに評価されないという事態を回避してくれます。

定量評価・定性評価の狙いとは

多くの企業では、定量評価・定性評価があると思います。
それぞれ私の定義では下記です。
【定量評価】当期利益に関わる貢献値
【定性評価】未来の会社の資産になる貢献値

定量評価はわかりやすいですが、その3カ月もしくは6カ月で大きな貢献をした人は、短期的に対価(賞与等)をもらいます。ここでのポイントは、たまたまラッキーパンチで出した再現性のない結果でもよいという事です。

定性評価は少しイメージがつきづらいかもしれませんが、未来の利益につながる貢献です。営業であれば、新しいサービスを他のメンバーに浸透させたり、クライアントに深く入り込めば、1年後には売上が上がりやすくなります。マーケティング部であれば、新しく取り組んだ施策で成果を残し、他の商品担当に共有すればどんどん会社の知見が高まり成功確率が高くなります。つまり、1年後に同じ労力をかけたら売上が今より簡単に上がる資産が溜まる事を評価する仕組みです。

売上の種類で評価は変わる

ここで二つ事例を紹介します。一つ目は売上の種類についてです。よく聞く話かもしれませんが、同じ売上を獲得しても、会社が目指したい方向性の売上と、そうではないただの売上では全く評価が異なります。戦略と全く異なる方向性の売上であれば、会社の今後の成長への資産とならないため評価は高くないし、小さな売上でも会社の目指す方向に紐づくものであれば上司は喜び、時には取締役に報告することもあるでしょう。「どういう経緯でそれを実現したのか」とインタビューされるかもしれません。
二つ目は、上司との関係です。「あいつは上司に気に入られているだけで評価されている」と批判することは多くの会社であると思いますが、上司がやりたいことを実現しようとしている人は、評価される可能性が高いのは当然です。それは上司にとって計算できる戦力になるからです。社員としては「上司の戦力になんてなりたくねー!」と思う気持ちがあると思います。私もそうでした。でも勝手なことをやって短期的に利益が出ても、会社の将来の資産にならないなら、大きな評価ができないのはあたりまえのことです。


そんな皆様に朗報です。①会社の方向性②バリューを理解していれば、全て解決するという事です。これで上司の戦力になろうとしなくてOKです。会社の意図を理解していれば、例え上司とそりが合わなくても①②に沿って自分色を出すことができます。もちろん上司と仲が良いに越したことはありませんが、①②は会社が決めたことですので、誰に文句を言われることもありません。その中で自分の業務を自己決定できることが最も社員にとってメリットのある事だと思います。

有名企業の事例

・メルカリ
急成長を続けるメルカリさんは人事戦略も最先端です。完璧な評価制度はない中で、「評価で一番重要なのは納得感」という考えの元、最近もブラッシュアップしたと記事がありました。
https://mercan.mercari.com/articles/27642/?fbclid=IwAR1BQsylX_wJHkD_ofd5NzU2MIMDUhAeCsOO67c-l1eVS03L6WeW2ZtQ490

上の記事にありますが、最も大切にされているのが「バリューに伴った行動」だそうです。成果主義で目立った社員だけが評価されるというよく聞く課題があると思います。そこでバリューを軸にした「成果と行動の二つの観点で評価する」とすることで「目立たないけど成果にはコミットした調整役」の人も評価される仕組みになっているようです。

メルカリさんの取り組みからも、バリューがいかに大切かが伝わってきますよね。


最後までお読みいただきありがとうございます。
私はこの①②③を理解して働く人が増えたら、多くの人の仕事の時間が絶対快適になる。そして企業が大企業・中小企業に関わらず、成長すると信じています。
弊社はマンガの会社として、ミッション・ビジョン・バリューを全社に自分事として浸透させるためのマンガ施策にどんどん取り組んでいきます。
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