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算数の授業がド下手な初任者が、算数の授業の極意を語ってみた③〜展開段階の極意〜


 怪獣の正体が明らかになりました。ここからはいよいよ攻撃を仕掛けていきます。

 展開段階の目的は、


怪獣(問題)を撃破することです。


 でも、実はこれってすごく簡単なんですよ。頭が良い子だけで授業を進めていけば。塾行ってて、問題見た瞬間倒せる人もいるくらいです。

 しかし、授業を受けなくてはいけないのは一部の頭が良い子だけではありません。よって、

怪獣を撃破する際に全員が参加しないと真の勝利とは呼べないのです(スポ根的な世界観)。

 そして、この全員が関わるという部分。お互いが認め合える、温かい学級を作るという意味でも非常に重要です。

 だから、どんな小さな役割でも与えてあげる。それを意識して、全員参加の授業を目指していく必要があります。

 ですがこれが非常に難しい・・・。

 よって、この展開段階のテーマとしては、


いかに全員を参加させるか


ここをテーマとして極意を語っていきたいと思います!

では、よろしくお願いします!


○全員が参加するための、展開段階の極意


 展開段階のセオリーとしては、怪獣の倒し方に大体の目星をつけて(見通しを持たせる)、子どもそれぞれの倒し方を共有して、最後にやっつけるって感じです。

 ただ、ここの見通しを持たせることについては私が勉強した限りでは賛否がありました。

 賛成意見は、予め問題に対する見通しを持たせることで、理解が苦手な児童が撃破までのイメージを持つことができると述べていました。私もそう思っていました。

 反対意見では、見通しを持たせる活動で参加できるのは塾に行ってるなど、一部の解き方をすでに知っている児童。そうでない児童からしたら、一部の頭が良い人が考えた解き方(見通し)をただなぞるだけの授業になってしまう、と述べていました。

 私はこの反対意見を読んで、とても納得しました。思えば私のクラスもまさにそんな感じです。これでは全員参加の授業とは程遠いです。

 じゃあ、どうするか。それは、怪獣の正体が分かった時点ですぐに攻撃するという経験(筆者は”実験”と呼んでいます)をさせることです。

 それこそ、一部の子しか解き始められないじゃないか・・・そう思われるかもしれませんが、そこは”チーム”で解決していくと言います。

 「○○さんが、△△で困っているんだけど、○○君の気持ちがわかるかな?」(問いの共有)

 こう問いかけることで、

「わかる!私もそこで詰まってる!」

「私もちょっと悩んだけど、〜〜したら解けるよ!」(解決策の共創)

っていう風に、全員が一人の課題に対して考えていくという流れを作ります。 

 そしてその方法を使ってまた実験を行います。(実験)

 その過程で出てきた問いを教師は見逃さずに取り上げます。(問いの共有)

 そして一人の課題にみんなであたります。(解決策の共創)

 実験

 問いの共有

 解決策の共創

 これを繰り返すことによって、全員が参加できる授業に一歩近づくことができます。


 とはいえ・・・これだけでは十分とは言えません。これを実践したとしても、「お客さん」状態の児童はまだまだいると想定されます。それではどうするか。

 ここからは、勉強していた中で良いなって思ったテクニックを紹介していきます!


全集中!算数授業の呼吸!


壱ノ型「リレー説明」

 「この問題わかる人ー」

 って聞いて、手を挙げた児童に指名をします。

 その子に最後まで全部説明・・・させずに、途中で止めるんです。そして、

 「Aさんはここからどう解いていったでしょう?」

 と次の児童にバトンタッチさせるのです。

 こうすれば必然的に、発表の機会も多くなりますよね!


弐ノ型「友達コピー」

友達が発表した考えを再現する力を取ります。

 そして、ここからがポイント。全員起立をさせます。そして、お互いに友達の意見を発表させ、説明できるようになった人から座ってもらいます。

 そして、座っている人にはこう言います。「立っている人に説明してもらうからねー」

 こうすれば、全員が一つの考えについて当事者意識を持って挑めるのではないでしょうか。


参ノ型「想定外カウンター」

 授業中、想定外の答えが出ることがめちゃくちゃあります。そこで私は慌てがちです。

 そうなった場合、子どもを信じて受け取ったまんま返しましょう。

 「なるほど!Aさんは〜〜考えたんだね!これで解決かな?」

 というように。

 そしたら、子どもたちは自分たちで考え、軌道修正してくれる!らしいです!


 これらが、私が学んだ、算数授業の呼吸です。

 しかし、こういったテクニックよりも大事なスタンスがあると言います。

 それは、


指導案ではなく、子どもに寄り添うことです。


どうしても、計画通りに進めなくてはいけない、他のクラスに進度が置いていかれてはいけない、そういう気持ちになりがちです。

なので、授業も指導案通りに進むように、強引に進めてしまっていました。

しかし、それは結局主体的な学びではないし、何より子どもが楽しくないのです。

実力があってこその理想論だということはわかっています。今の自分が手を出すべきではないということも。

でも、いずれはこんな授業ができるよう、少しずつとり入れていきたいって思います!!

 次回はラスト!終末段階です。

 ここまで読んでくれて、ありがとうございました!!








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