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日本貿易保険の歴史

そもそも貿易保険とはなにかについてはこちら

ざっくり貿易保険日本史

前の記事を書く時にも参考にさせていただいた姉崎先生の著書によると、日本の貿易保険の歴史は4つの区分に分けられるという。

①1919年
大幅入超時代

②1930年
輸出補償法時代

③1950年
輸出信用保険法時代

④2001年
NEXI設立

②~④は重要な法律や機関の設立がターニングポイントとなっている。

この記事ではこれらの時代背景についてもう少し詳細を調べた内容をまとめる。

参考文献

『10分でわかる貿易のプロをめざす人のための貿易保険の実務』
姉崎慶三郎 著

貿易保険制度の変遷と改革の動き 藤田 昌三
下記リンクから文書が参照できます。本書でも参考文献になっていました。

①1919年 大幅入超時代

時代背景としては、第一次世界大戦終了後。1914~18年の間は大戦景気によって輸出を増加させたが、19年には輸入超過に。以降10年間、貿易黒字になることはなかった。

②1930年 輸出補償法時代

輸入超過が続く状況に危機を感じた日本政府は「輸出補償法」を創設。銀行が荷為替手形(輸出手形)を買い取り損失が生じた場合に、国が損失の一部を補償するという制度。輸入業者の信用不安によるリスクをカバーすることで、輸出促進を図ったようだ。

1930年の主な出来事としては、濱口内閣による金解禁。『男子の本懐』ですね。

③1950年 輸出信用保険法時代

時代は終戦後。日本経済の自立を達成すべく、政府は輸出事業の振興を図るため「輸出信用保険法」を設立。輸出信用保険法はその後改正を重ねて、「輸出保険法」「貿易保険法」と名前を変えて現存。これが現在の貿易保険制度の起源となっている。

カバーする金額が大きいため、民間ではなく国家事業として対応が開始。旧通産省が中心となり運営していた。

④2001年 NEXI設立

2001年以降、貿易保険運営はNEXIに引き継がれる。NEXIは日本政府出資100%の保険会社。名称は、Nippon Export and Investment Insurance の略。

NEXIの業務内容については、貿易保険の取引ニーズ調査・リスク相談・保険事故対応など。NEXI採用ページを見るとイメージが付きやすかったです。リンクも貼ったけど、いずれリンク切れしてしまうかもしれない。

ちなみに、2001年の出来事は、米国同時多発テロ、小泉政権発足など。早いものでもう15年以上が過ぎてしまった。

2017年にはNEXIは株式会社化しています。



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