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どうやって机に向かってもらうか。

こんにちは。
トザキマジックスクールというマジックスクールを運営している戸崎と申します。個別レッスン、出張レッスン、オンラインレッスン等で日々マジックのレッスンを行っています。

新型コロナウィルスの流行以降、以前によく行っていたグループレッスンは縮小している為、個別レッスンが増えています。そうした活動の中で、「自習、自主練が出来る」というのは限られた人の特殊能力なのかもしれないなぁと感じます。

例えば僕にしても、マジックの事であればもちろん自分一人で調べ物をしたり、トレーニングを行う事は出来ますが、例えばこれが筋トレや英語の学習、経理の勉強とかになると途端に出来なくなります。インターネットによってたくさんの情報にアクセスできるようになり、勉強の為の仕組み自体も高度化していても、受け手の人間側はそれほど変わっていないので、結局なかなか自分一人では継続的に何かの努力をするのは難しいんだよなぁと、自身を見ても思います。

まして、努力すべき対象以外の刺激的で面白そうな物も多く溢れる世界で、それらの誘惑に打ち勝つ事は並大抵の事ではありません。そう考えると、むしろ我々は昔と比較して、まとまった時間を取って努力する事が難しい時代に生きているようにも思います。

自身で努力出来るエリート層は、「どんな教材が良いか」という事をよく話題にします。しかし、僕を含めた多くの一般層に必要なのは「どうやって机に向かうか」の方なのではないか、と感じます。

個別レッスンを重ねていくと、みなさんちゃんと上達されていきます。定期的にレッスンを行うので、「先生に見せなきゃいけないからちょっとは練習しなきゃなぁ」という感じなのかもしれません。もちろん、レッスン内容の質の向上はしていかなければならない事が前提ですが、存在によって机に向かわせる機能も先生、コーチの価値なのかもしれないなぁ、などと思う事が増えました。

マジックの世界にどっぷり浸かっていると、ついつい異常なほどのマジック愛と情熱を持っているのがまるで当然かのように勘違いしてしまう事があるのですが、ほとんどの人はそうではありません。少しマジックに興味を持ってくれた方のモチベーションをどうにか少しだけ高めて、マジックの面白さを知ってもらう、という小さな活動こそが、マジックと文化を絶やさず、広げ、成長させていく為に必要な事なのだろうなと感じています。

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