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街〈池袋〉

ご無沙汰です、の池袋。

TOBU地下で懐かしの五家宝に出会う。
きな粉と砂糖と水あめと米粉で出来た素朴な菓子。
小さい時、これ、好きだったな。
歯にくっつくし、100パーきな粉にむせるけど、
その簡単に食べられない感じ含め良かった。
買った。

西口のスタバ横に出た。
池端先生と麒麟最終話翌日にここで待ち合わせし、
死ぬほど不味いイタリアンを食うたな。
何となくもうお会いできない気がするけど、お元気で
いてほしい。
目に見える「神様」ってああいうことなんだと思う。

そのまま目白方面へ。

古アパートの名前を見て歩く。
基本オーナーが命名するんだろけど、雑にそこの町名や
自分の名前から取ってる以外のものがね、妄想できて良い。
昔住んでた高円寺のアパート「めぐみハウス」は、
家主の初恋相手の名前だったし(妻には内緒)、
千葉の四街道には「ジャンクロードバンダム」って名の
アパートがあって、筋肉ムキムキの黒光りした親父が
掃き掃除してて、ああ好きなのね、って。
私なら何て命名するかな。
今から考えておこう。

父は目白の高校に通っていたらしい。
このあたりは庭だったのだろうか。
中卒の母に配慮し、高校の話を積極的にしない父。
毎日会う腰の曲がった78の父も、
一度も会えなかった16の父も父。
いろいろ聞いておきたいなって歩きながら思った。

途中、トキワ荘跡地に立ち寄った。
「トキワ荘のヒーローたち」と手塚治虫らの銅版画があったが、
ヒーローになれなかった人も居たんだろうなって。
柔道のヤワラちゃんの練習相手で、何万回も投げられボロボロ
になって静かに去ってった選手のことをたまに思い出す感覚と
似てる。
光が当たらなかった人、

2万歩歩いた。
ゴールは、南長崎にある鰻の名店へ。

散歩と想像が、好き。

あ、「ルポ池袋アンダーワールド」買お。

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