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超短編小説『ナンセンス劇場』012

【本当かよ】

「ビーム!」

 ポワンポワン将軍がウルトラダイナミックに向けてビームを発射した。

「バリアー!」

 それをウルトラダイナミックがバリアーで防ぐ。

「ポワンポワン将軍、お前の攻撃は私には通用しないぞ」

「それはどうかな、ウルトラダイナミック。

 ではこの攻撃を受けてみよ、バリアー破壊ビーム!」

「バリアー! ぎゃ~!」

 バリアー破壊ビームによってウルトラダイナミックのバリアーが破壊された。

「あっ! ウルトラダイナミックがやられそうだ。
 負けるな、ウルトラダイナミック!」

「子供たちの笑顔のために頑張って、ウルトラダイナミック!」

 みんながウルトラダイナミックを応援する。

「うるさい人間どもめ。
 ウルトラダイナミックを始末した後、お前らは暇つぶしのおもちゃとしてプチプチの代わりにプチプチされて死んでゆくのだ。
 それではそろそろ止めを刺してやろう、ウルトラダイナミックよ。
 バリア破壊ビーム!」

「みんなの声援が私の眠っている力を今呼び起こした。
 ポワンポワン将軍、お前の攻撃は私には通用しないぞ。
 バリアー破壊ビームバリアー!」

「クククク、そうくると思ってバリアー破壊ビームバリアー破壊ビームも用意しておるのだ」

「私の呼び起こされた力が呼び水となってさらなる力を呼び起こした。
 私は今、バリアー破壊ビームバリアー破壊ビームバリアーの力を得た」

「ウルトラダイナミックよ、わたしが準備を怠る男だとでも思っているのか?
 ちゃんと用意しておるぞ、バリアー破壊ビームバリアー破壊ビーム(以下略)」


【2種類】

「この世には2種類の人間しかいない。
 支配する人間と支配される人間だ」

「バカ言ってんじゃねーよ。
 胡坐かいてスポーツ新聞読む人間だっているっつーの」

「食パン丸めて一口で食う人間だっているぞ」

「ウソ泣きしてお金をちょろまかす人間だっているわ」

「お前ら全員支配される側の人間だ!」

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