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ビジネスシューズの色選び。定番色だけじゃない、おしゃれな色を取り入れる方法


はじめに:定番カラーの黒と茶色

株式会社トーヨーシューズです。
4月桜の頃が終わり、目に鮮やかな緑の季節を迎えます。
年度替わりの時期も過ぎ、通勤通学も慣れてこられたころではないでしょうか。
そうした中、今まで、デザインや、素材などについてお話ししてきましたが、今回は、「色」について、お話してみたいと思います。
ビジネスシューズと、カジュアルシューズでは少し違いますが、弊社取扱い高の多いビジネスシューズにおきましては、販売足数はほぼ、約8割が黒、ブランドによって、茶色の比率が高くなることもありますが、一般的には、販売する足数も黒・茶の2色展開なら、約8割は黒が売れていきます。
通勤電車を見ても、黒が多く履かれていますよね。

ワンポイントで差をつける:カラーシューズの魅力

ただ、専門店の方やバイヤー様から、店頭に陳列するときに、黒ばかりでは、変化もなく面白味もないので、他の色がほしいと望まれます。卸売りの立場から言いますと、在庫として残るリスクも高いので、ちょっと躊躇はしますが、やはり多色展開は必要と考えます。
ビジネスシューズですので、突拍子もない色ではなくよくあるブラウンやネイビー、ワインなど、また、そのブラウンもやや明るめのブラウンや、濃い色目のダークブラウンなど色目の違い、また、その仕上げによりまして、刷毛の模様をつけたり、色の濃淡のムラを手仕上げしたり、様々な表情のアッパーでバリエーションをつけたりして、お取引先様のニーズにお応えしています。
それに、高みえする際立って明るく美しいブラウンが、際立って美しいブラウンがよく売れたケースもあるんですよ。
まぁ本音で言いますと、他の色もいろいろ試してほしい、ご自身の手持ちのシューズの一足に加えてほしいと靴屋さんは思っています。
少し慣れてきたこの時期に、ぜひ加えてみませんか。

ただ、他の色って派手にならないか、悪目立ちしないかと、なかなかチャレンジできない方もおられるでしょう。
そのような方も、ワインの靴、ネイビーの靴のみで、色を差すのでなく、どこか1か所、バッグやベルトであるとか、最近はしないことが多いのですが、ネクタイの中のひと色と、さらに、上級になりますが、ポケットチーフなどとリンクさせると、カラーコーディネートができて、さりげないおしゃれさんに見えます。

また、スリッポンなどは、甲が浅く、靴下が見える場合も多いので、そのセレクトを間違えないとカラーコーディネートが感じられて、おしゃれ度もぐんと上がります。

カラーコーディネートのポイント:色相、明度、彩度

さて、
色とは、みなさま、色の三要素があるというのをご存知ですよね。学校の美術の教科書に色相、明度、彩度などの図解がありました。それらを立体的に構築した色立体という図もありましたね。

赤、黄、青色、などのクリアな色味を表す色相、黒から白までの明るさの明度、ビビッドな鮮やかな色から鈍い色まで様々な色調がある彩度があります。これら、色は、ばらばらに合わせてしまいますと、ちぐはぐになりますので、トーン、つまり彩度の仲間で合わせると、きれいにカラーコーディネートができます。
その色合わせですが、自然にある景色からもヒントはあります。例えば、ピンクとグリーン(花と葉)ブルーとブラウン(空と木々) などです。

流行色の仕組み:日本流行色協会とインターカラー

また、今年はこの色が流行ります、とか新鮮味のある色です~とか、そういった色を発信しているのを聞かれたことがありますか。今年の春夏はこの色が押しです、ということでどこも同じ色の洋服がディスプレイされていることもあります。

では、どうしてそうなるのでしょうか、だれがそういった今年の色とか決めるのでしょうか。大本は、日本流行色協会、さらにさかのぼると国際流行色委員会(インターカラー)が、例えば、2024年のトレンドカラーということで、おおよそ2年前に発表します。そうしてそれを受けまして、日本でも日本流行色委員会が国内の状況などを勘案し、トレンドカラーを発表します。そして世界各地、日本各地の業界、業者がテキスタイル、デザインなどを企画し、検討を重ねて、生産に入るわけです。ですので、流行というのは作られたものと言っても過言ではありません。毎年、同じものを生産販売していては、やがて飽きられて陳腐化していくものです。
ただ、代々受け継がれていくベストセラーのような商品には、逆にその歴史の長さがヒストリーとなり、付加価値となって、大切に守っていかねばならぬ商品ということにもなります。


紳士靴の色選び:定番カラーとトレンドカラーのバランス

特に、婦人靴はファッションの流れによって、色もデザインも大きく違ってきますので、トレンドに沿うことは重要です。ですのでヒットしなくて、残ってしまえばたくさんの在庫を抱えることとなるのでリスクも大きい商材となります。
しかし、幣社の扱い品目である紳士靴というのは、それほど流行に左右されるものではありません。デザインもそれほど大きな違いがないのも事実です。

ですので、ご自身が履きやすくて、使い勝手の良い1足が見つかったら、それと色違いをぜひとも加えてみてください。足元が違って見えて、華やかになりますよ。
靴は自分にとって合うもの、歩きやすくて疲れないものを見つけるのがかなり、難しいアイテムです。ですので、私も見つかった時、色違いで、2~3足購入したことがあります。それほど靴で足指など痛くなったり、疲れやすくなったりするのは、ストレスとなります。

まとめ:色で遊ぶ楽しさを発見しよう

また、弊社のもう一つの柱である、カジュアルシューズブランドは、ビジネスシューズよりも、色展開が豊富です。
弊社のプライベートブランド「ボブソン」にはカラーバリエーションがあります。例えば「バーガンディ」という色は、いち早く取り入れ、レッドでもなくワインでもなく、どちらかというとえんじ色でしょうか、この色も履きこむほどに美しい味わいが楽しめて、大変よく売れています。

また、キャメル色もとてもよく売れていまして、これはラクダ色とも言いますが、ちょっと黄色味がかったベージュです。仕上げも弊社の綾部工場にて、手仕上げで焦がしの味わいを付け加え、チノパンやジーンズにぴったりです。
ですので、まずカジュアルシューズからチャレンジされてもいいかと思います。色で遊んでみることも楽しいですよ。


 


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