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甘い罪

重ねた麻酔が脳を殺して
重ねた体は穢れていくの
濁った欲を愛と誤魔化して
濾過した水を飲み込んでくの

あの海で純愛囁く学生をお子ちゃまだと笑い飛ばす
アンタたちもどうせ裏では汚いサルなのに
夕日に照らされた真愛(しんあい)は影も作らず私を捨てた

寂しさから求めた熱など紛い物のランデブー
枯れた心と萎む体をどうにかメスで潤して
満たされない私にお勧めの煙草
煙を撒いた摩天楼は惨めな夜を嘲笑う
あぁ神様 どうか私たちに
甘い甘い罰をください


重ねた吐息は脳を壊して
重ねた月日を忘れさせるの
濁った汗は欲で流されて
よれたメイクと沈んでいくの

あの空で番を求める鳥たちを獣らしいと目を逸らす
私たちもどうせぽっと出の獣なはずなのに
月光に照らされた友愛は影と踊って私を捨てた

悲しさばかり泣いた過去を紛らわすだけの逢引
散った涙と戻らぬ若さをどうにかメスで誤魔化して
満たされないあなたにオススメのアロマ
香りが混じる蜃気楼は卑しい夜を嘲笑う
ねぇ神様 どうかアイツらに
甘い甘い罰を与えて


混じり合う汗と決して見せない片目の涙
鼻にかかったあなたの名前を何度も溢し
いつもの夜に目を閉じる
もう私たちはこの夢から醒めることはないから
同じベッドの中で個々じゃない世界に逃げ出すの


寂しさから求めた熱など紛い物のランデブー
死んだ心と感じぬ体をどうにかあなたで潤して
満たされない私とお似合いのあなた
煙(けむ)に巻いた摩天楼は惨めな私を馬鹿にする
そう、あなたと こんな世界よそに
甘い甘い罪を数える

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