感情は天気のようなもの
先日乗った電車の中にすずめがいた。電車の中の広告に、新海誠監督のアニメ映画『すずめの戸締まり』の主人公すずめが器用されていた。久しぶりに映画を見直して、再び感動した。2022年秋に初めて観た時は、これがひとつのきっかけとなって(もちろんその他諸々の事情もあって)、その後、まだ巡ったことのなかった四国と九州、東北を旅して、47都道府県制覇した。新海監督の作品の中ではこれが一番好きだけど、音楽だと『天気の子』の「祝祭」(RADWIMPS feat. 三浦透子)が一番好きだ。今でもよく聴きたくなる。
冬季鬱に苦しんでいたフィンランド留学2年目の冬休み、グランドエスケープしたバルセロナで初めて観た。てっきり字幕が一般的なフィンランドに慣れていたので、映画が始まったら吹き替えで、「オラ」と「グラシアス」と音楽しか何を言っているか分からなかった。だけど意外と感動した。昼だったからか観客はあまりいなかったけれど、近くのスペイン人がめっちゃ号泣していた。
『天気の子』の中で、こんなセリフがある。
最近5時台に結構目が覚める。自分の中で何かが変化しているのか?気になるところには気になる時に行きたいし、引きこもっていたい時は引きこもっていたい。
そういえば、大学院生の時はデスクと実験台がブース型だったのはよかった。といっても周りに人がいると気が散るから、執筆やパワポ作りは家でして、読書は喫茶店や公園、図書館で1、2時間くらい集中してやっていた。学生時代はスマホではなかったことも大きいと今になって思う。
ただしそれゆえに、鬱と神経質さとは常に隣り合わせだった。その時に思ったことを軽い気持ちで公表できるツイッターは慣れると頭の中の流れができてよい。
窮屈さを我慢しているとどこかで爆発してしまうから(年に一回くらい)、最近は精神の安定が第一だ。あとは猫を眺めること。飼うのはちょっとな〜って感じがする。むしろ自分が飼われる側な気がする。
大学院時代の先生も、博士課程の特に生物の理学系は、社会に出すと迷惑のかかる人を匿うためにあるってよく言っていた。当時の自分も生活リズムがめちゃくちゃだった。朝5時に寝ていた時期もある。なかなか寝付けなかったり、夜中に作業したりしていた。さすがに30代になると無理だけど。でもマウスのプラグチェックをしている時はちゃんとしたリズムで生活していた。昼夜逆転していたのは論文で追い込まれていた時だ。
フィンランド生活を経験して、定期的に生活リズムが変わる人は、比較的天気が安定していて晴れの日が多い場所に住むのが必須だと感じる(笑)。なので、愛知は暮らしやすい。『祝祭』を聴くと曲調が妙にしっくりきて、自分は天気の子サイドだと感じる。九星気学だと土だ。干支と合わさると最強の土になる。
本来夜型人間が朝5時台に目覚める弊害は日中に電池切れすることである。充電が必要だ。夏から秋へと天気が変わりやすいここ最近、メンタルについてよく考える。イギリスの臨床心理学者ジュリー・スミスは著書『一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全』において、「感情は天気のようなもの」、「価値観は比較的安定したもの」と書いている。この本は比較的長く読み返すのは大変だが、昨年の同じ時期に読んでいた自分のメモを発見した。
天気や季節で変わるものと変わらないもの。それでも、どこかで再び巡り会うことを信じて。少しずつ。マイペースにいこう。
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