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社保庁解体から学ぶ公務員の組織とは

こんにちは。
マイナンバーカードが信用できないとよぞうです。

いまさらですが誰も言わないので色々思ってることを言っていこうと思います。

公務員組織の怖さ


「消えた年金」問題が世間を騒がし社会保険庁という組織の信用は地に落ちて解体された。

事の発端は国会議員の保険料納付記録が次々と公表されてしまったことだった。

そして現在の日本年金機構に組織変更した。


社会保険庁が解体されるまでの一連の騒動。

そもそも厚生労働省の外局として社会保障を担当する一つの行政機関が解体されるという非常事態に発展した原因の根本は、上層部をはじめとした組織全体のゆるゆるなお役所体質にありました。

(ちょっと脱線します)
…というか昭和の時代の公務員なんて誰からの関心も無かった。

高度成長期を経てバブル期に突入した昭和の終盤に公務員が何をしていようが浮かれる世間の目に入ることはなかった。

「なんで公務員なんてやってんの?」とよく言われた。

そしてバブルが終わり景気はどんどん落ち込み始める。

徐々に公務員叩きが始まっていく。

社会保険庁がひとつのほころびから次々と組織の不祥事を暴かれ責められるのを尻目に、他の省庁ではそれまで当たり前のように使っていた経費の見直しが行われたことでしょう。

昔は省庁間の垣根が低く交流も盛んでしたからお互いの情報は組織の中にも伝わりやすかった。

○○省では海外出張の際にビジネスクラスは当たり前、幹部ともなればファーストクラスなんて事もあったそうです。(又聞き)

炎上する社会保険庁を横目にエコノミークラスに変更するお役人たちは大勢いいたとか。
…あくまで又聞きですけど。
(脱線終わり)


だいぶ話がそれましたが、ここまでこの組織が緩い体質にあった理由の一つは運営する保険事業が特別会計であったことでした。

国民の税金からなる一般会計に属さず、公的年金を財源とする特別会計というお財布を持っていたことが役人たちの長年にわたる勘違い体質を生んでいた。

組織の末端である地方局では、幹部を接待するために裏金を作る習わしがあったそうだ。(噂)
無論翌年の予算を確保するために。(噂)

しかしそうした作業指示を受け入れられず辞めていった生真面目な職員も多い。
…という話だ。

国民年金不正免除問題や適用事業所の不正全喪などの収納率改ざん行為をはじめ個人情報の覗き見、組織幹部による随意契約という裏技を使った大規模な横領事件等々。
(よく知らない方はWikipediaを見てもらえば)

こうしたお役所の不正ネタはマスメディアの格好の餌食になる。

さらに消えた年金問題は政権交代にも利用されてしまう。

不安をあおり飯の種にする。
そう考えるとマスコミと政治家は同じだ。

年金制度を抜本的に見直すと息巻いて政権交代を果たした政党だったが、すでに手の施せない、もはや見直しなどできない状況に及んでいることを把握した。

結局、組織そのものを見直すことで格好をつけたのだが政権として年金制度そのものを改革することはなかった。

社会保険庁解体の結末に見えた事


消えた年金問題とともに消えた社会保険庁だったが、いまや日本年金機構へと組織が変わり格安なアウトソーシングの影響もあり個人情報の流失記事などでたまに紙面を飾ることはあるものの、すでに用済みの組織と言わんばかりにメディアもそこまで追求しなくなった。

顔に泥を塗られた政治家の溜飲を下げ、組織幹部を守りつつ組織を作り直し、国民に対してある程度のけじめをつけるためには犠牲となる首切りが必要だった。

組織解体の終盤にわずか半年程度の期間を区切り業務外閲覧行為を行った職員の一部を懲戒処分者として首を切り落とし差し出した。

分限免職処分となった職員は500人を超える。

あたかもこの組織の膿であるかのごとくすべての責任を押し付けて無理やり騒動の幕を引かせた。
そしてその中に一連の不正行為を指示した幹部は入ってはいない。
みな下っ端の職員ばかり。

これほど大きな事件の幕引きにはそれ相応のけじめが必要だったのかもしれない。

組織というものは核を失うわけにはいかない。
すべての不祥事に関与した幹部を失えば組織を引き継ぐことはできなかったのだろう。

いま組織を引き継いだ日本年金機構は独立行政法人となって職員は非公務員となった。
年金制度に関する企画、立案、積立金の管理は厚生労働省年金局が引き続き行っている。

組織をある程度存続させてそれ相応のけじめをつけて以後本体である厚生労働省への飛び火を回避させた。

このシナリオを描いたのはこの国の優秀な官僚であろう。(推測)

この国の官僚は国や組織を守る術がわかっている。
組織とは一定の犠牲を出しながら存続していくものだ。

もしもこの国が世界的な戦争に巻き込まれたとしても国家そのものが無くなることはないだろうと思う。
大勢の犠牲者が出たとしても組織中枢の幹部や上級国民は守られるだろう。


自分が犠牲となる可能性がある中で働いていることを認識している公務員はいまどのくらいいるのでしょうか。

私は不正行為を指示された時に全力で拒絶したことで干され組織解体後に行き場を無くした。
辞めるとき事務局の幹部に「私だってつらい」とかなんとか言われたがよく覚えていない。

こんな茶番にこれ以上貴重な人生の時間を潰されることが耐えられなかったから辞表を出しました。

犠牲となった職員たちは浮かばれるだろうか…


ところでマイナンバーカード作っていない公務員って意外と多いみたいですがみなさん大丈夫ですか?

組織は怖いですよ。
組織の犠牲にならないように早く作ったほうがいいかも…
私は作らないけど…


ではまた。








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