初級者にピッタリ!攻撃の「キホン」棒銀戦法を『鬼滅の刃』で解説
棒銀戦法は攻撃のキホンであり、将棋のキホンとなる戦法です。
将棋を始めたらまず最初に棒銀を覚えるといいでしょう。
指し手の内容は、3/24更新のcakes連載と大体一緒です。
noteでは、大人気漫画『鬼滅の刃』を用いて棒銀を解説します!
棒銀は知りたいけど、『鬼滅の刃』はわからないという方は、cakesの連載でご覧ください!
第2回の後半から読むとちょうどいいと思います。
伊之助
初段を目指すからには、戦法を覚える必要があります。
その手始めとなるのが棒銀戦法です。
将棋は「飛+銀」が攻めのキホン。そのキホンに忠実なのが棒銀です。なので、最初に棒銀を覚えて、攻めのキホンを覚えましょう。
ところで皆さん、『鬼滅の刃』で好きなキャラクターはどなたでしょうか?
ジャンプにおける『鬼滅の刃』の人気投票では、「竈門炭治郎」が1位とのこと。
やっぱり主人公は人気です!
私の好きな「胡蝶しのぶ」が6位でちょっと嬉しいです。
そして今回の主人公、嘴平伊之助は5位でした。
伊之助は、物語の前半から炭治郎と一緒に旅をしていて、準主役の一人です。
棒銀は伊之助のイメージです。
脇目も振らずに前へ前へ、とにかく攻めます。
猪突猛進!
棒銀は初級者にピッタリの戦法ながら、プロでもひふみんこと加藤一二三九段ら愛好家がいる由緒ある戦法です。
初心者の戦法と舐めていると、「下手な棒銀、上手が困る」という言葉もあるように痛い目にあうことも。
伊之助は猪の被り物を取ると実はイケメンで、その辺りも棒銀と共通しているようなしていないような。
さて、cakesの連載と合わせて、八枚落ち(駒落ちのハンデ戦。相手は玉と金と歩のみ)での棒銀を解説します。
まずは角の道を開けます。
そして、飛車の前の歩を1つ(▲2六歩)、2つ(▲2五歩)と進めます。
さらに歩を相対させます(▲2四歩)
このまま▲2三歩成といければ歩を「成る」ことができます。
さらにはそのと金で金と交換できたら「駒得」にもなります。
相手も歩を取ってきます(△2四同歩)。
こちらも飛車で取り返し(▲同飛)、相手は歩を受けてきます(△2三歩)。
次に飛車を取られてはまずいので、飛車を引き上げます(▲2八飛)。
その後、相手が1手指した局面。
ここから棒銀が始まります。
棒銀戦法を指す際は、伊之助になった気分で、「猪突猛進」とつぶやきながら銀を前進させましょう!
▲3八銀→▲2七銀→▲2六銀→▲3五銀、と銀を一直線に前進させます。
猪突猛進!
なお、ここまではcakesでの連載第2回の手順でした。
合わせの歩
さて、相手が一手指した図。
ここでさらに猪突猛進!といきたいところですが、もう一歩前に銀が進むと相手の歩で取られてしまいます。
そこで登場するのが「合わせの歩」の手筋。
自著『ひと目の歩の手筋』でも頻出する手筋です。
歩を相手の歩に合わせます(▲2四歩)。
相手が取ってきたら(△2四同歩)、銀で取り返します(▲同銀)。
これで銀が前進できました。
「合わせの歩」の手筋の効果です。
ここで相手が歩を打って受けてきました(△2三歩)。
さぁ、棒銀の見せ場です。
バックにいる飛車の力を信用して猪突猛進!
猪突猛進!猪突猛進!
銀が前進!(▲2三同銀成)
(全=成銀)
金で取られますが(△同金)、飛車で取り返して(▲2三同飛成)。
これが棒銀成功の図です。
駒の損得は、
・金と歩を取って
・銀を取られて
なので、ちょっと駒得しました。
なんといっても飛車を「成る」ことができたのが大きいです。
獣の呼吸-参ノ牙-喰い裂きが決まった図、と覚えておきましょう。
終盤戦
一つ喰い破ると、そこから次々と侵入できます。
相手が指してきたら、角を成ります(▲3三角成)。
これで飛車も角も「成る」ことに成功。
形勢はハッキリ優勢です。
そしてここからは終盤戦です。相手玉を追い詰めていきます。
相手が指してきたら、竜を相手玉と同じラインに持っていきます(▲2二竜)。
玉が逃げました(△7一玉)。
さぁ、鬼の首を斬るチャンスです。
あと一手で勝ちを決められます!
この局面はcakes第3回でも宿題にしたものです。
正解は、第4回でご確認ください。
猪突猛進!の棒銀戦法、いかがでしたか?
伊之助のイメージで、銀を猛進させてください!
飛車が成れれば技は成功です。
今回は八枚落ちでしたが、平手での棒銀戦法の指し方も解説しています。
こちらもご参考ください!
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