【詩】変容と醸成

赤い三日月のような
歪いびつな感情

呑み込めば怒りに変わる
吐き出せば後悔に変わる

怒りは野性の牙に変わる
後悔は自らに突きつけた刃やいばに変わる

どちらも同じ
対象を破壊する

どちらも同じ
行き着く先は闇

型には収まらず暴れる想いを
どう扱えばいいのか

正解など無い

目を閉じて外界を遮断
手探りで探す

変容する様を感じながら

元の形へ遡る

初めは何だったか

不安　不満　寂しさ　逃げ場のない怖れ　
無意識の期待　過度な要求　被害者意識　

自他への失望

･･･ゆっくりと息を吸い　ゆっくりと吐く
何度も言い聞かせる

否定してはいけない
それらは確かにあったもの
無かったことにはしない

手かがりはある
それらを意識的に　望む型へ

ゆっくりと  時間をかけて
醸成させる  自らの意志で

柳のように受け流し
竹のように跳ね返す

柔らかい強さになるまで