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#7 ゆめちゃん だ~いすき!

ゆめちゃんが避妊手術をして抜糸した後しばらくは、元気も出ず。
動きもゆっくりで遊ぶこともほとんどなく、猫じゃらしを振っても眺めるだけ。

そうだよね。抜糸したからって、そんなすぐ激しい運動なんてできないよね・・・

熱が出ていないか、足に力は入っているか等、注意しながら過ごしていた頃。


ある晴れた日、ゆめちゃんは窓から外を見ていました。
窓際に、ミニ机と椅子を階段状に置いて、ゆめちゃんが上がりやすいようにしていました。

そこは日当たりがとても良く、ゆめちゃんがウチに来て以来、お気に入りの場所です。 

突然、

スゴイ顔でした・・・

「な、何、今の ?!」
「わからん・・・(汗)」

野性のゆめちゃんを見ている弟も初めて聞いたそうで、二人とも呆然。

「ゆめ、どうした??」
チラッと弟を見ましたがすぐ窓の方を向いて、何度も同じ声で鳴きます。

友人に電話してみると、猫のいる家ではあるあるで、ウチでも時々外を眺めて鳴いてるよ、と教えてくれました。

そうなの・・・ホッ。
確かにゆめちゃんも外を見ていたな。何があるんだろう?

電線に雀がズラッと並んでいました。
叔父の家にいた頃のゆめちゃんは山を駆け巡り、弟にも虫を捕まえて見せていたそうです。
もしや山を思い出しているのでは? ハンターの血が騒いでいるのかな?

・・・ということは、少し元気になってきている?

手術後ぐったりしているゆめちゃんに拒否されて以来、失った信頼をどうすれば取り戻せるか、私は一人あれこれ考えを巡らせていました。
そろそろ試してみてもいいかも?

「おはよう」「おやすみ」
「行ってきます」「ただいま」
「ごはんだよ~」
「ゆめちゃん遊ぼ~」

「ニャア」
「ニャ、ニャー!」
「ニャ・ハ・ハ・ハ」
実にタイミングよく返事して、言葉の意味もちゃんとわかっていると思えます。
バリエーションが増えていろんな鳴き方で返事をくれるようにもなり、ゆめちゃんはたくさん学習しているのでは?

なので、更にいろいろ話しかけてみました。
特に、この言葉を。

「ゆめちゃん大好き」
撫でながら言うと、私を見てから、フイと目線をそらせます。
照れているみたい。
でも嬉しそう。ゴロゴロと喉を鳴らしてくれます。

「触らないで」と言われた気がしたあの日が遠くなり、ゆめちゃんの信頼を取り戻しつつあるようで、嬉しくて何度も「大好き」を繰り返していました。

この笑顔を写真に撮りたいなぁ。
でも携帯電話を取りに行こうと手を止めると、途端に目つきが厳しくなります。

なんでやめるの? もっとなでて

甘えてくれて嬉しい、でも写真も撮りたいというジレンマでモヤモヤ(笑)


ゆめちゃんはお留守番にも慣れてきて、私たちが帰宅するとお出迎えもしてくれるようになりました。

ある日外出から戻ると、帰りが遅くなった訳でもなかったのですが、玄関先でごろんと横になって私を見上げます。

「ニャーーーーー!」(長!)
こんな風に帰宅後すぐ玄関先で甘える姿は初めてです!
「ただいま、ゆめちゃん。帰ったよ~」

靴も脱がずに鞄を横に置いて、そのままゆめちゃんを撫でました。
ゴロゴロと、いつもより大きめの声で喜んでいます。
帰ってきたことをこんなに喜んでくれるなんて!

ハッ、これはチャンスじゃないか! 
片手で撫でながら、すぐ横の鞄から片手で携帯電話を取り出して。
遂に撮れました!

やったよ~やっと撮れたよ~
満面の笑み、というか、安心感?
信頼している相手に見せる笑顔。

嬉しいよ、ゆめちゃん!
ちゃんと認めてくれたんだね、ちゃんとウチのになったんだね!

『好き』という言葉が持つ力を強く感じました。
人間相手でなくてもこんなにしっかり伝わるんだ!
言葉の大切さを、人間以外から教えてもらいました。

・・・で、弟が帰宅するまでそのまま撫でていました。玄関先で(笑)

ところが・・・残念なことが一つ。
片手で撮ったため斜めになったりあれやこれやいろんな物も映り込んでしまったり。この笑顔をUPしたいのにー!

こうなったらもう描くしかないか! 
という訳でこうなりました💦



目つき鋭いハンターのゆめちゃんも、照れながら甘えるゆめちゃんも、強くごはんを要求するゆめちゃんも大好きだよ。大切な家族だよ。
改めて、これからもよろしくね。

ゆめちゃん、だ~いすき!



ここまで読んで頂き、ありがとうございます。




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