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本来の私を封印して生きてきた

本来の私は凄まじいエネルギーを持っている。
母はそんな私を疎んできたし恐れてきた。私はそれが本当に悲しかった。

私を恐れる人たちを見ていると、わたしは自分がメデューサにでもなったような気持ちになる。髪は毒蛇になっていて、私が怒ると毒蛇が相手を喰い殺してしまう。怒りをぶつければ私の瞳を見た相手はたちまち石になってしまう。

ずっとそんな気持ちで生きてきた。

誰かに嫌われることが、母に嫌われることが、何よりも悲しくて、毒蛇を持ってることがバレないように、みんなを石に変えないように、必死に自分を隠して生きてきた。

ほんとはそんな能力ないのにね。全部私の勘違いなのにね。小さい私はそう信じてしまったんだ。私には恐ろしい強大な力があって、それをそのまま出せば、たちまち嫌われ疎まれ、私はひとりぼっちになってしまう。だから本当の自分を隠して生きよう。激しい自分は、人を傷つける悪い自分だから。絶対に表に出してはいけない。そう思い込んで、激しい自分を封印して、封印したことさえも忘れて、「私は穏やかで穏和な人間です。怒ったことなんてありません。」って顔をして今まで生きてきた。

でもその裏にある本当の望みは、「人と繋がりたい、分かり合いたい、人が大好き」という悲しいほど美しいものだった。それを認めたら私はまた人と関わって、本当の私を表現して、人を傷付けて、傷付いて、ぐちゃぐちゃにならなければならない。それなら私は本当の望みに蓋をして一生ひとりで孤独に生きていく方が楽だったんだ。

でも気付いてしまった。本来の私。私が望む本当の望み。

ねえ、取って喰ったりしないからそんなに怖がらないでよ。ほんとは仲良くしたいんだよ。

わたしの中の小さな子どもが悲しんでる。

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