なさけなくて、

からっぽな自分。

 そのことに気づいたのは大学生になってからだった。興味の湧いた世界を遠くから見ているだけなのが辛くて、何か始めたいと思ったのに、もう自分と他人を比べて軽く絶望していた。そこから「意地でもやってやる!」みたいな気持ちも湧いてこなくて。自分がいかに軽くてふわふわ揺られながら生きてるのかその時初めて気づいた。

 歯ァ食いしばって生きてる人間を死ぬほどかっこいいと思うのにいざ自分はどうだとなるといつもそう。諦めている。なぜか当たり前のようにすぐ諦める癖がいつの間にかついていて、気持ちなんかもどっか行っちゃってさ。どうでもよくなっちゃう。あー、ブーム終わったなー程度。うわ、薄っぺら。

 最近やっと今までよりも2割くらい本気度高めな興味のあることを見つけた。けれど、ちょっと遅かったと思う。もう少し早く出会っていれば良かったと思ってしまう。いつもそう。きっとどこかで遅かったっていい訳がぐるぐる渦を巻いて出来上がり始めている。でも、ちょっと、ちょっとだけ2割だけ、本気なんだよって冷めそうな心温めながら、つま先だけちょいっと入ってみた。周りのレベルに泣きそうだし、自分才能なさすぎってまた泣きそうだ。だけどでも、かっこいいじゃん!って、まだ心摺り合わせてる。もしかしたら、これが自分に必要なことなのかもしれないって信じたかった。小学校の頃みたいにキラキラした目を持てるんじゃないかって、すがってる。汚さがかっこいい、本物になれんじゃないかって、この時だけ自分に対して笑うことができた。だって空気色の自分だから。

 気分屋ですぐどうでもよくなりがちだけど、少しづつ、少しづつ、生活の一部に溶け込ませればこんな奴でも大事にできるかなぁ。なんて思いながら、ボロボロ泣きながら祈ってんです自分。うへぇ、情けねぇ!

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