3.11を想ってつづる10年前の記録

兵庫県に生まれた。
2011年3月11日時点で10歳。
海まで1時間半はかかる山育ち。
面積的には大きいけど
人口6万人という小さな町。
そこで育った少年の記憶。


3月11日15時30分
僕は学校にいた。
下校前の時間。先生たちが騒がしくしていた。ひそひそと何か話していた。職員室の前を通りかかると、先生たちはテレビの画面を見入っていた。呆然と立ち尽くすその姿に違和感を覚えた。何か起きたけど、何が起きたのかは分からなかった。

そこから30分ほどかけて家に帰る。
家に帰ると玄関で祖母が待ち構えていた。
テレビを見るように促された。


そして目に映ったのは高々と燃え上がる炎。それが画面の端から端まで。ヘリで空撮している範囲全てが燃えていた。
その後に津波が起きたこと、震度7の地震が起きたことを知った。

目の前のテレビ画面の光景に目を奪われた。
目が離せなくなった。
地獄絵図とはまさにこのこと。
どうしようもない。
そんな状態を映し出していた。

同じ日本で起きていることとは到底思えなかった。
阪神淡路大震災は経験していない自分でも、小学校に入れば毎年勉強することである。
それでも、それ以上の大災害に衝撃を受けた。


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こんなにもあっけないのか。
波にさらわれたときはどんな感じなんだろう。
どれだけ苦しいんだろう。
独りになることはどれだけ怖いんだろう。
わかり得ないものが多すぎた。

今の自分があの場にいてもなにもできなかっただろう。逃げようともしなかったかもしれない。でも今なら逃げることもできる、何を大切にして、何を守るべきかも分かる。備えることがいかに大切か。今を生きる。感謝とともに。

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