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新鮮な空気を吸って、私は 新鮮な空気を吐くのよ ひたひた、色彩のない水を飲んで 日焼けして、熱を帯びた肌がスイカの果汁を弾いた 雲のない澄んだ青空を好むあなたが 時間が経った綿菓子を、美しいと思える? 私たちどころか 私は私がひとつになれるかどうかすらわからない 私の自画像が、失くした両目を探し始める 心が運動を始める ここに生まれたかもしれない恋愛の形を サイダーのシュワシュワ具合で 線香花火の終わり方で 小説の名言への反応で 清算しないように ちゃんと見て ちゃんと心
私の心の黒いところに飛び込んで 口に含んだ液体が香ばしく、 チョコやベリーのフレーバーだったら 私は私を少し見直すんだと思う そして白いところはチーズケーキだったら ぜいたくな人だわ
森の中の古城 画家の少年が捉えた クモの巣の匂い みずみずしい孤独 一呼吸で描き上げた 炎の静止画 かつてそこにあったもの 泳ぐ 泳ぐ 泳ぐ 湖面の月を揺らす 線を入れて スーッと スーッと ハーブティーにミルクを注ぐような そんな柔らかさを思いつづけられるように
真夜中の雑音 滲み見えた白い影 精神を刺される 松の並木道 瞳に映るわたしのその向こう 知らないクリームソーダ ろくでなしのあいつに 書き殴った 穴の空いた痛み 海を見に行く 上滑りした嘘の中 楽しかったから もう わたしの意志で終わらせる
悲しみの感情から私達は 一生離れられないとして どう付き合っていったらいいんでしょう? 子供の頃は母や父の優しさが 全部溶かしてくれて 私は世界で一番幸せな女の子だと 思ってました 朝 家を出る時に、部屋の明かりを わざとつけておくのね そうして夜 酔って帰ってくると、 部屋が明るいのよ 「あれ?彼が帰ってきたのかしら?!」 なんて 一瞬の幻想よ 強制的に見る夢 この世に自分の居場所はあるのかしら、て、ふと考えるの 愛を伝えてくれる人と過ごす そんな時間にさえも とん
誘惑の水上都市 その代替が僕の心の中にひっそりとあってくれたら 美しさにたっぷりと浸ることができるのに 影で満たされた路地をひとり 夜 闇の背景に透き通る バイオリンの音色 水路の向こう側 虹状の橋を渡って 翡翠色に融けた 柔らかな魂の粒 心の在り方を 描くように 気の向くまま さらされるまま 散歩中のあの気ままな猫は 昼も夜も彼自身なんだ 僕は僕のちっぽけさを 猫を前に笑った 朝焼けで色づき始めた 未だ見ぬ明日が始まる都市で
透明な水のおもてに 山と空が映っている 遠くからは蝉の声が 3種類くらい聞こえてくる 蜻蛉が尻尾の先っちょで 水面をちょんとつつく 鎮座する実像と 笑う虚像 水鏡が映しだす どこかの景色の二面性