自選短歌
最近短歌書いてます。
とりあえず今まで作った短歌で気に入っているものを載せておきます。野暮ですが解説もいれます。
①アパートに生えてる桜 君だけに見せてあげるよ買った春服
僕の住むアパートに桜は生えてないし、春服も特に買ってないです。でも俵万智のサラダ記念日だって7月6日に作ったのは本当は唐揚げらしいし創作活動に多少の嘘は方便じゃないですかね。緊急事態宣言が出て外出を控えた日々の中で、せっかく買った春服も見せる相手がいないのでしゃーなしに家の前だけで披露するという歌です。
②真夜中にスラダン読んでいる俺の栄光時代は今じゃあないな
スラムダンクの主人公・桜木花道のセリフに「オヤジの栄光時代はいつだよ…全日本のときか?オレは今なんだよ!!」というものがあります。青春に全力を捧げる姿は見てて美しいですが、それを真夜中にぼけっと見ている自分は淀んでるよねっていう歌です。
③どうしてもチョコ食べたいから買いに行く
もっと2月に貰えていればな
外出自粛中なので外に出るのは憚られますが、どうしてもチョコレートを食べたくなってしまいました。自分がもっとモテモテでバレンタインにもっとチョコをもらえていればこんな不要不急な外出は避けれたのにという悲しい歌です。
④ベランダでそこにある春を噛み締める
室内はまだ冬眠施設
僕は1日に何度か、タバコを吸いにベランダに出ます。その時だけは外に流れる春の気温や匂いを感じることができるのです。しかしタバコを吸い終わってしまえば、外出自粛が続く外界との隔離施設である自室に引きこもらないといけません。冬が終わってもまだ部屋の中で冬眠していなきゃいけないのです。
⑤月明かり届かぬ部屋を照らし出す
スマートニュースの新着通知
カーテンも閉め切った真っ暗な部屋の中で、ふと明かりが点いたかと思えばそれはニュースアプリの更新通知。誰から連絡が来たとかではない無機質な通知。孤独感の漂う歌です。ちなみに僕はスマートニュースはインストールしてません。
見る方は興醒めかもしれないですけどこうやって解説するの楽しいですね。懲りずにまたやります。
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