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ロジカルシンキング・ライティングの為の3冊

ロジカルシンキングの定番書

就活生や社会人がロジカルシンキングを学ぼうとした際に、多分この本を買うことが多いと思います。

ロジカルシンキング
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この本自体は良著ですが、決定的な弱点があります。それは読み終わった方があんまり論理的にならないことが多いことです。たまにこれを読んだだけでってケースがありますけど、それは数学なり、CSなり他の領域で論理的なトレーニングをじっくり積んでいてそこにフォーマットが載ったからということが多いです。

なので大学生が就職活動の為にロジカルシンキングを獲得しようとしたら、名門体育会とかいい研究室に入っているのでもない限りは、結構な期間をとって毎日ちょっとずつ練習する必要があります。

やはり、前提とすべきは「自分でウンウン唸って考えるというプロセスを経ないと、物事は身につかない」ということです。巷で出回っているロジカルシンキング系の問題点は大抵はそこです。

だからこういう本が出たんですね。

ロジカル・シンキング練習帳―論理的な考え方と書き方の基本を学ぶ51問
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この本も別に悪い本ではないのですが、ビジネスメールでというのがなんだかよくわかりません(使う場面が多いのはわかりますが)。

良質な練習問題を提供してくれる本

要は、「良質な練習問題を提供してくれる本に取り組む」というのが大事なわけです。しかも結構時間がかかるということになります。そう言った意味で有効なのはこの3冊です。

1. 論理トレーニング101題 - 野矢茂樹
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最初の一冊はまずこれだと思います。野矢茂樹さんは御本人がそもそも有名ですね。東大での授業も凄く人気があります(過去)。ロジックの基本要素が網羅されています。個人的にはMECEがどうとかよりも、こういう基本要素に習熟している方が上質なロジックが展開出来ると思います。ほらほらMECEでしょ!MECEになってるでしょ!みたいなのはあんまり好きになれません。

2. 大人のための国語ゼミ - 野矢茂樹
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論理トレーニング101題を終えた後の話ですけれど、この本も非常に良書です。こちらの本はライティングにフォーカスしています。個人的には、スライドの文章や議事録が真っ赤になって返ってきたりする新人のコンサルタントに最適です。(メッセージを頂いたのですが、某グローバルファームの看板部署で指定図書になっているとのことです。)

3.東大入試に学ぶロジカルライティング - 吉岡 友治
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こちらの本はあまり知名度はないように思いますが、良書です。こちらの本は「文章を読み解いた上で、考えたことを表現する」ことにフォーカスしています。こういう東大入試問題を社会人学習向けにした本って結構ありますけど、大抵悪書が多い中で本書は良書です。

ところで、この3冊には共通した欠点(の様なもの)があります。それは学習者の負荷が高いというところです。が、やたらと大量に出版されるサラッと読める本を何十冊も読んでも、物事は身につきません。「近道な様で最も遠回りな道」を選ぶよりも、良書とじっくり向き合った方が結局はどこかに辿り着けます。毎回話題になっては消えていくビジネス本を読んで時間とコストを浪費することもないわけです。

しかしここまで書いて思いましたが、本当コンサルタントの方が書いたロジカルシンキングの本で推薦したくなる本ってありませんね(悲)。

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