デルタ航空、2021年度Q3決算内容を解説

10月13日にデルタ航空(ティッカーシンボル:DAL)が2021年度Q3決算を発表しています。

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EPS、売上高ともに大幅に予想を上回りました。

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旅客は引き続きコロナ前の水準を下回ったままです

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懸念されていた、ビジネスクラスの利用率は未だコロナ前の6割しか戻ってきてません。

前期(2021年度Q2)ではビジネスクラス、ファーストクラスが2019年Q3比でー56%だったので、前期よりは改善されていると考えることもできます

旅行シーズンが終わると閑散とするため、出張などの需要が業績のカギを握ります。ズームが普及したことで「出張しなくてもズームで済ませればいいんじゃない?」ということでデルタなど航空株全般として心配されていたことです。

引き続きこの数値をモニタリングし続ける必要があります。

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海外旅行は太平洋路線、ヨーロッパ路線は落ち込んだままです。アジアは特にベトナム、マレーシアなどが新型コロナ蔓延にしたことで一部ロックダウンをしてるので、将来の需要は明るいですが、目先ではこの状態が続くのではと見ています。

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営業利益率は今期はコロナ前の水準を超えましたが、営業CFマージンを見れば手元にキャッシュを回収できていないことがわかります。会計上の数字では立派な数字ですが、コロナ前のときより儲かってないことを示唆しています。

ガイダンスも発表しています。

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2019年度Q4の売上高:11.4億ドル

最低でも(70%回復)、80億ドル以上を見込んでいます。

しかし、具体的な数値のガイダンスではないので比較することはできません。

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今期の燃料価格は1ガロン当たり1.94ドルでしたが、原油価格高騰の影響を受け、来期は燃料価格が上がることをガイダンスをしています。

決算発表後に株価下げてるのは、来期は費用が増加することで利益率という面でマージンが圧迫されることを嫌気しているからだと思います。

EPS、売上高ともに上回ったので合格。経済再開銘柄は目先ではコロナウイルスが蔓延しているのでまだ逆風が続いていますが、メルクの経口剤、リジェネロンの抗体カクテルという存在が現れたことで恐怖感が薄れてきています。投資家は「コロナの終息が近い」ということで将来の予約がひっ迫しているクルーズ船、航空株、ホテル株などに物色が向いていると思います。

バリュー株の切り口からで投資するなら、業績が悪いときに買い、業績が良くなった時に売るのが1つの手法です。

なので、デルタは良いと思います。


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