週刊 金相場展望 2023年9月11日号
株式会社投資日報社の代表取締役社長であり、サイクル分析の大家でもある、鏑木高明が毎週執筆を行っている金相場展望のレポートでございます。
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先週のNY金(期近)は前週比24.4㌦安の1,942.7㌦で引けた。金利が高止まりしており(10年債は4.26%)、ドル指数も今年の高値圏で推移していることから、金相場にとってはマイナス要因となっている。今週の米経済指標ではCPI(13日)が注目されるが、内容次第で金利が大きく動く可能性がある。金利とドルは金相場を動かす要因の一つであるが、10年債利回りのチャートでは一気に上昇していく方向には見えず、ここからは上値があってもダブルトップのレンジ内、あるいはシンメトリカルトライアングル形成が予想されるところだ。
その通りなら、ドル指数も2月高値に迫る処だが、105.50~80前後で抵抗を受け反落してもおかしくない。特にドル指数は7月からの上昇がかなり急であったことから、いつ調入りしてもおかしくない。この2つの指標からは今週のCPI発表後、転換が見られる可能性が高いだろう。もしCPIが予想以上に強い場合は、9月利上げを意識して、ドルと金利は上昇し、金に対しては下げ圧力を強めよう。一方でCPIが予想以下なら、金融政策に関して、従来通り、9月は据え置きとの見方を強め、ドルと金利は軟化、金は上昇へのバイアスを強める。ドルと金利は9月1日以降上昇しており、金は逆に9月1日に戻り高値を付けて下落している。
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【鏑木高明 プロフィール】
関西学院大学経済学部卒。1995年に世界的に著名な米国のマーケットアナリスト、レイモンド・メリマン氏と提携、国内初の相場サイクルとアストロロジーレポートを発行。サイクル、アストロロジーを活かした相場分析には定評がある。株式会社投資日報社 代表取締役、投資日報出版株式会社 代表取締役、株式会社ワカバヤシエフエックスアソシエイツ 取締役、日本テクニカルアナリスト協会会員、投資日報α編集長。
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