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注意した方が良い投資先リスト

投資する商品は様々なものがあります。

株式、債券、不動産。

仮想通貨が投資先としてクローズアップされてから10年近く経過していますし、今はNFTやDe-Fiといった新しいものも登場しています。

金や石油などの現物商品を先物取引などで購入するやり方もあります。

さらに2022年に入って為替が大きく変動したことでFXなど為替取引も投資先として注目している方も多いと思います。

そんな中で「これは注意した方が良い」という投資先を紹介します。

1.手数料が高い投資信託


これは様々な方が注意喚起していますが、手数料が高い商品を購入するとその分積立投資の効果が落ちてしまいます。

利回りx%の商品を積み立てた場合のシミュレーションをすると

例えば利回りが1%下がった場合の結果を確認すると+1%高い手数料の商品を買うことによるデメリットが理解できると思います。特に将来に向けて備える長期目的の投資は手数料に注意を払いましょう。これは長期間になるほど「コストの影響が大きくなる」ためです。

2.業者が間に入っている不動産投資(サブリースや間接的に家賃収入が得られる不動産投資)

こういったのは注意です

不動産投資を簡単に説明すると、土地+建物を購入し(大半はローンを借りて購入します)入居者を募集し家賃収入を得ます。家賃収入ー(ローン返済額+諸経費)が自分の収入になります。

購入するものはワンルームマンションや一戸建てから、ビル丸ごと一棟まで様々ですがいずれにしても収入の元になるのは入居者が支払う家賃です。

不動産投資のポイントはこの家賃収入をできる限り増やすことなので(売却して利益を得るやり方でも定期収入を得るやり方でもこの点は不変です)、「余計なお金を支払う」ことはなるべく回避しないといけません。

不動産投資は事業に近い性質のため、手間がかかることが難点です。
・買い付け
・ローン手続き
・客付
・メンテナンス
・入居者管理
などなどざっと浮かぶだけでもこれらの手間がかかります(書いていない部分でも多くの作業が伴います)。このため働いている人が不動産投資を行うのはハードルが結構高かったりします。

この心理を業者は容赦なくついてきます。
例えば「家賃を保証するので所有権を譲ってリースにして欲しい」とか
「多くの出資者を募って共同保有しましょう」とか
そういった誘い、売り出し文句で投資家を集める話が出てくるのですが、不動産投資をもしやるのであればこういった誘い文句は全て怪しいと判断した方が良いです。

先ほども述べたように、業者が入るごとに自分が入るリターンが落ちますし、何より「確実に収入が入ってこない(減額含む)」可能性があるからです。

不動産に投資したいけど、手間はかけたくない方は「REIT」を購入しましょう。
ただし、REITは価格変動しますし、定期収入に該当する配当金は必ず貰えるとは限らないため安定性は高いですが、確実ではない点注意した上で、選択してください。


3.レバレッジETF、レバレッジ投資信託(例えばレバナス)


レバレッジETF、レバレッジ投資信託とは通常のインデックスファンドに先物取引などを混ぜることで通常のインデックスファンドより2倍・3倍価格が変動する商品です。

変動は上にも下にも発生します。株式は経済成長と連動する性質があるため長期的には右肩上がりすると言われています。であれば、それを×2倍、×3倍する商品を長期に投資した方が儲かるよね?というロジックでレバレッジ商品は人気になりました。

これはS&P500の3倍ETFの2022年の価格変動

ただしこの考え方は正しいようで実は間違っています。

1つ目は心理的要因。上記チャートは2022年のSPXLというETFのチャートで、S&P500指数の×3倍価格変動するもの(この表現自体は実は間違っています、詳細後述)ですが、ご覧の通り年初来で-60%のマイナスとなっています。

例えば100万円分SPXLを年初に購入した場合、評価額は40万まで暴落したということです。S&P500の通常のインデックスファンドは年初来-23%なので、レバレッジを効かせたことによる「マイナスの影響」が大きいことがわかります。

ポイントはこれに耐えられるかということです。大抵の方は耐えられないと思います。

2つ目は商品性の問題です。先ほどから×2倍とか×3倍とか書いていますが、これはあくまで商品の特徴を掴むための便宜的な数字です。

レバレッジETFは商品名に「Daily」と書いてある通り、本来これは「トレーダー」向けに設計された商品です。日単位で見た場合、x倍のほぼ表記通りに動きますがこれは日にちを重ねるごとに
・手数料
・レバレッジを担保するための先物運用費用
により、価格に乖離が発生します。

つまり大きなマイナスを覚悟して投資する割に、時間をかけるほど効果が薄まるということです。これは割に合いません。トレーダーが売買の効果を高めるために開発された商品を目的を変えて投資するのはナンセンスです。


4.CFD取引、FX


3.レバレッジETF、レバレッジ投資信託と同様にレバレッジ(=借金)抱える商品です。レバレッジETFや投資信託以上に価格変動(ボラティリティ)が激しく、しかも一定以上のマイナスを抱えた場合ロスカット(強制損切り)が発生するため、投資額以上のマイナスを抱える危険性もあります。

商品の性質とデメリットを理解した上で選択する投資先である点に注意しましょう。


5.仮想通貨

De-Fi、ステーキング、NFT、Web3.0が関連する投資も含めて注意が必要なのが、そもそも「価格を決めるための価値が不明」である、言い方を変えると「価格を決めるための指標がない」ため、いつどういった形で価格がどの程度変動するかの予想がつけにくいというデメリットを抱えています。

数倍、数十倍になることもありますが、一気に価格がゼロ近くなることもあります。その根拠が分かれば未然に防ぐ可能性も出てきますが、現時点でそれを明確に示すものは公表されていません。

期待や将来性に賭ける投資商品であることを認識した上で、「最悪ゼロになる」ことを承知した上で投資するかどうかを判断してください。

仮想通貨が将来モノやサービスを購入する際に、通貨の代わりとして利用できるようになれば変わってきますが、まだその域に達していないことにも注意しましょう。

6.保険

保険は本来「自分が背負いきれないリスク」に対してお金を負担して保険料で肩代わりする権利を購入する商品です。

このため、購入にかかった費用は権利を行使する事柄が発生しない限りは戻ってくることなく失われます(掛け捨て)。

ところが、保険商品の一部に「貯蓄(投資)+保険」という性質の商品があります。これは支払った保険料が運用に回され、運用益が出た場合保険料に加えて投資の運用益を得られるというものです。

一見お得に思える商品です、投資先としては非常に非効率です。
何故なら保険料は全額投資されるわけでなく、一部は「誰かが支払う保険料の原資」に充当されます。つまり、満額投資できるわけではないので自分で投資するよりも理論的に投資効果は落ちてしまいます。

投資は投資、保険は保険と分けたほうが効率的に運用できます。


このほかにも注意を払うべき投資商品はありますが、何より「他人が薦める投資商品」には注意が必要です。

いかに良い商品、いかに良いリターンが得られる商品でもその商品の性質・メリット・デメリット、そもそも何に投資をし、どうやって収益を得るのかの仕組みを理解しないまま投資をするのは非常に危険な行為であると認識しておきましょう。


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