安心安全に慣れてる現代人ってなんか怖い。 紙カフェレター その18

なにを示せば興味持ってくれるのかなあ?
商品を考えるときにいつも思う。

―美味しいは当たり前―
「もずふるサブレ」本当に美味しいのですよ。んでも「食べてみたい!」「買ってみたい!」って思ってくれるまでが長い。この紙カフェレターだって本当は「うちの商品こんなにいいんです!」「もずふるサブレも買ってくださいよ!」と言いたいがために始めたページ。商品を少しでもたくさんの方に伝えたいと思ってのことなんです。

もずふるサブレ全体イメージ

商品って、どれもそうだと思うのですが購入する側が必要性を感じるものから売れていく。食べ物だって、必要なもの…野菜とか肉・魚・調味料から売れていく。そうなるとお菓子っていうのは一番最後なんですよね。栄養は他で摂ってるわけだからよほどの理由がないと「美味しいくらい当たり前」なお菓子は購買意欲を刺激するにはぜんぜん弱かったりする。あとの決め手はブランド名ですかね。

うちは無名だから「古墳パッケージ」っていう、「古墳の形」っていう、「古墳のお勉強」っていう、付加価値を付けて普通のお菓子じゃないってところを強調しました。さらに地元の和菓子屋さんが作るっていうローカルストーリーも付けたりして。
…考えたらネットショップ向きではないのかもしれないなあ。古墳型のお菓子だもん。そりゃ堺の古墳のそばで買いたいですよね。だってコロナ自粛がいったん解除されたとき、有り難いことに地元店舗からのご注文も増えた。でもまた感染者増えちゃってゆるっと止まってしまった。それって堺に来てくださる方が増えたからご注文が増えて、止まったからご注文も止まったんだよね。あ、話しが逸れてしまったすみません。
¬¬―「安心」「安全」は当たり前―
てことで2代目もずふるサブレの苦労話を少し。

もずふるサブレ、初代は賞味期限が6ヶ月も保つ商品でした。添加物がめちゃ入ってるってわけじゃなく特殊な個包装技術でそれを実現してるんですが、それでも一定数の防腐剤は入っている。でなきゃ6ヶ月も保ちません。
でもお買い上げくださる方も、卸として扱ってくださる方も「6ヶ月保つなら安心」となる。それって矛盾してません?長いこと保つから「安心」なの?
和菓子屋さんで作ってもらうことになって、賞味期限は一気に短くなりました。作ってもらっている和菓子屋『宝泉』に賞味期限のことを相談したところ「一週間以内には売り切ってほしい」と言われました。

宝泉


一瞬「それはそうよね」と思いましたが

ん?ちょっと待て、そんな無茶な。

和菓子の世界は確かに買ったその日に食べるのが普通。生菓子なんて日にちが経ったら美味しくなくなるのは周知の事実。でもクッキーなどの焼き菓子はそうはいきません。プレゼントの場合も多いので賞味期限は長い方がいいとなる。卸先さんにだって「和菓子屋さんの意向なんで一週間で売り切ってください」なんて言ったら「は?そんなの無理。じゃあ仕入れない」になりますよね。

さて困った。
慌てて食品微生物センターに検査してもらうことに。
さらにどれだけ味が変化していくかも含め、社内での実験も始まりました。

食品微生物センターさんより逐一メールが届きます。
2週間…3週間…4週間…クリア。
40日、50日、60日もなんなくクリア!
それ以上は微生物は発生しないものの、口にして風味が落ちたかな?抹茶の緑が色落ちしてきたね、というものは商品としては問題あるということで賞味期限を40日としました。

賞味期限って、1日過ぎたからって一気に腐るモノじゃない。でも販売はしちゃいけない。ほんとに困ったもんですね。もちろん品質は保たないとダメなので理解する部分も大いにあるんですが、スーパーや百貨店などは賞味期限一ヶ月を切ったら返品しないといけないものもあるんだそうです。こういう感覚がフードロスの一因に繋がってる気もしました。
ほいで先ほど書いた「矛盾」がどうもチラつくわけです。
賞味期限が長いから「安心」?長期間もつほどの添加物が入ってるなら安心でも安全でもないよね?
風味が美味しい1週間以内に食べきってほしいっていう作り手の気持ちもわかる。販売開始直後は賞味期限一週間としてました。消費者の声としては「えええ?それはちょっと短すぎるよ」というもの。そー言いながら今日出来たてホヤホヤ美味しさピークのものを買わない。わざわざ買いに来てくれたくせに。
「プレゼントじゃないんだからすぐ食べたらいいじゃない」
「え~でもねえ」
このやり取りの意味がわからない。

賞味期限一週間→40日にすることでやっと取り扱い店舗が復活し、店頭で買ってくださる方もぼちぼち増えてきました。食品って本当に難しい。前回の記事、初代もずふるサブレのフードロス回避に奔走したときとはまた違う感覚が芽ばえてきます。



コロナでめげるか中身を変えたぜ「新☆もずふるサブレ」!① 紙カフェレター その14

今でも40日過ぎたものも品質の確認で食べるようにしていますがなにも問題ありません。ああおいし。

画像3

ところで、皆さん召し上がったことが一度はあるであろう「はちみつ」。昔は賞味期限って記載してなかったんだそうです。それは「はちみつは腐らないから」なんだそうな。

うちの新商品である『古墳なはちみつ』は堺で唯一のはちみつ専門店『雅蜂園』さんとのコラボ。こちらとのご縁のお話しは後に続けますが、殺菌作用もあって栄養価が高く、なんたって混ぜもの一切なしの「国産はちみつ100%」は本当の意味で「安心安全」なんだと教えてもらいました。

んでね。ものすんごく美味しいんですここのはちみつ。「でも今時“安心安全”なんて当たり前すぎてキャッチコピーにもならんわ」と言われたことを思い出しました。
美味しいのは本当の意味で無添加だから。ここのオーナーさんは自ら全国の養蜂家さんの後をついて回り、春になれば九州から桜前線と同じく北へ北へ移動しながら採蜜にいかれます。気難しい、または変わり者の養蜂家さんたちと一緒にお仕事しながら、勝ち得た信頼の上で最高の状態のはちみつを堺に持って帰り、瓶詰めしていきます。説明しても信用してくれない人もいるくらいスゴイことなんです。
本当になんにも加えていない純正100%のはちみつ。“国産はちみつ100%”って記載されてても安いものは信用できないそうなんです。だからオーナーさん自ら集めてくるという究極の選択をした。この安心・安全は筋金入りだ。

何が言いたいかってね。その「美味しさ」と「安心・安全」って、それぞれの企業がものすごく苦労して手に入れてるわけですよ。『雅蜂園』さんも『宝泉』さんも、弊社もね。んで、今って「美味しさ」と「安心・安全」の求め方がめっちゃ気軽になってないか?言葉自体がカジュアルになってないか?美味しくて安心安全が当たり前のわりに賞味期限の長さを重視するってそれめっちゃアンバランスじゃないか?

「無添加がいい!でも賞味期限は長い方がいい!」
「無農薬野菜がいい!でも野菜に土が付いてるのは嫌!」
「田舎暮らしがしたい!でも不便な生活はしたくない!」
なんかね。こういう矛盾。

ある飴屋さんが「賞味期限なんてない商品にまで賞味期限を付けるようになってからおかしくなった」と言ってました。「昔は匂いかいで腐ってないか確認して、腹こわさんかったらセーフって感じやったのに」
あはは。私も50年近く生きてるから小さいころはそうやったなあ。まあ全部が全部そんなわけにはいかないので

「目の前の美味しいモノを美味しいうちに残さず食べる」
これを当たり前としたい今日この頃です。

なんやこれ結局商品紹介から遠くなってないか?

紙カフェレター その19に続く


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