見出し画像

知内最古めぐりと中止になったテントサウナ体験(2022.10.4-10.5)

札幌駅の観光案内所とはいえ、北海道内なんでもきかれるが、北海道179市町村全制覇しているわけではない。行ったことのない町に行こう、北海道旅行リピーターでも2回目3回目ではまだ行かなさそうな、でも実はすごい所に行こうと目をつけたのは知内町。観光パンフレットを見ると、知内が最古というのがいくつかあった。
北海道最古級の雷公神社、日本最古の墓、北海道最古の温泉…おまけに北島三郎の出身地。特産品は牡蠣とニラ。
 
札幌から340km、函館から車で1時間半くらいの青函トンネル出入り口の町。公共交通機関で行くには札幌から函館まで特急に乗って3時間半、函館からバスで2時間。いさりび鉄道に乗って木古内からバスで行くこともできる。JRは特急往復券を買うよりも、HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パスを使うほうが安かった。えきねっとトクだ値もあったが、最安値はすぐ売り切れてしまう。(現在は周遊パスも販売終了)
 
田舎の観光ガイドブックは、ドライブ目線の地図が多く、バス停の案内も無ければ、大雑把なイラストの地図で距離感がわかりにくいものばかり。まずは行ってみたいところの距離感を調べた。バスの本数も少ないので旅程を予め決めておかないとえらい目に合う。
 
札幌から早朝の特急に乗れば、昼に知内入りできる。函館から乗り換えなしで路線バスに乗って知内に行けるのが1本あったので、各停で時間かかるがバスで行くことにした。始発の特急に乗って室蘭を通過したころ、ちょうど太平洋が目の前に見えるあたりで、止まってしまった。車内放送で「北朝鮮がミサイル発射し、安全確認の為、JR全線停止中です」とアナウンス。なにをわけわからないことを言っているんだろう…と聞きなおした。車窓からはミサイル発射された形跡は全くない。海は穏やかで爆発音も全くない。どこも爆撃受けていない。ここでどれくらい足止めされるんだろう、ここで降ろされても困る、乗って早々旅行は中止になるのか?いろいろ考えてるうちに20分くらいで運転再開してくれた。20分遅延してもバスには間に合う。
 
ところが函館周辺は大雨で大沼公園あたりから速度規制が入り、特急列車がのろのろノロッコ号(観光列車)化…。ノロ過ぎてバスの時間に間に合わないかもしれなくなった。いさりび鉄道の時間を調べる。幸いいさりび鉄道は定刻運行しているようだったので、ルート変更、五稜郭で途中下車、いさりび鉄道に乗った。いさりび鉄道はJR線とは別に切符を買わなければならない。駅員さんに切符を買うところを尋ねたら、木古内まで行くなら売店で1日券買うほうが安いと教えてくれた。
 
木古内の道の駅で、いさりび鉄道の1日券を掲示すると、道の駅で人気ナンバーワンのみそぎの塩ソフトが50円引きで食べられる。寒くても待ち時間にソフトクリームを食べる。木古内から乗り損ねたバスに乗った。旅程通り知内に到着。雨降りの中まず最初に腹ごしらえで牡蠣そばを堪能。そこから歩いて知内郷土資料館へ。国鉄時代に使用されていた切符などを見て懐かしかった。昔の列車のアナログ時代のほうが風情があった。ICカードで自動改札通るより、駅員さんに切符鋏で切符をきってもらうほうがいい。なんでもデジタル化してつまらない世の中になった。スマホの地図より紙媒体の地図のほうが見やすい。雨で地図がボロボロになったけど…
 
知内公園まで歩いていると、スニーカーの靴底がはがれてスリッパ化した。雨の中、レインコートを着て傘をさしても荷物も含めて全部濡れた。スリッパスニーカーは歩くたびにパッカパッカ、おまけに水分含んでスポンジのようにふっかふかになった。誰も歩いていない。人間が見当たらない。知内公園に着いても貸し切り状態。誰もいない公園で、姥杉にたどり着く。圧巻。樹齢700歳。さらに奥に行くと荒神社の黒松。鳥居周辺から空気が変わった。空気というか境界線があった。色がちがった。小さな荒神社は厳かだった。雨が降っていなかったらずっと座っていたかったくらい、来てよかった公園だった。この空気を味わえたのがよかった。
 
雷公神社は最古級の神社とはいえ、建物は現代風だった。社務所でおみくじひいたら吉だった。「多少の不運はあっても大きく見ると幸福な時」まさに今である。雷公神社からおよそ2km先に雷公神社の杉がある。木ばかり見てどうするんだと思うが、樹齢何百年もの木が何本もあるから見て触りたいので2km歩くことにした。バスの時間が迫ってるから競歩並みに早歩きしたら5~10分くらい早く着き、拝む時間ができた。
 
バスに乗って道の駅へ。最古の墓のモニュメントと新幹線展望塔がある。新幹線も貨物列車も走っている時間帯ではなかったのと通過するまで待つ時間も無く、バスに乗って知内温泉に向かった。
最寄りのバス停で宿主さんが迎えに来てくれた。ほぼずぶ濡れ状態に近かったので車内を濡らして申し訳なかった。冷たい雨に打たれ、温泉が身に染みます。。。宿主さんが申し訳なさそうに「うちの温泉熱いんですよ。。。」
と言われたが、先日46度越えの温泉に入ったから熱い温泉鍛えられています!と答えたら「そこまで熱くないです~」
 
知内温泉は泉質の違う温泉があり、上の湯は泉湯60.4度、浴槽温度43度明礬泉と塩泉が強いお肌ツルツルの湯と、下の湯は泉湯49.6度、浴槽温度43℃の鉄分泉で体が温まり、上の湯よりも熱め。温泉は飲むことも出来る。露天風呂は混浴1か所しかないが、30分貸切することができた。温泉はシンプルだが源泉かけ流しで泉質が素晴しい!ただ全て離れたところにあるので一度着替えて脱衣所に行く必要がある。
 
夕食は部屋食にした。よくあるバイキングではないのがよかった。食堂のアクリル板やビニールカーテンに囲まれて食事するのは居心地悪く落ち着かない。おかげで夕食を思う存分堪能できた。全部おいしかった。
 
悲報は、オプションで申し込んでいたテントサウナが大雨の影響で中止になったことだった。
電気のドライサウナだと、汗がでないどころか、息苦しく干からびるだけで具合悪くなるので通常サウナは入れないが、薪サウナはそういうことがないので楽しみだった。石に水をかけて蒸気が出るサウナじゃないと入れない。本当はクールダウンするのに川に浸かることもできた。源泉と本格的なサウナ両方味わえる温泉はありそうでないから両方体験したかった….
 
翌朝は早起きして朝風呂入ったあと、宿の周辺を散策した。浴場から鳥居が見えて気になってたから。湯倉神社、隠れキリシタンの碑、湯守の石碑、源泉の湯華、森に囲まれ凄い所に知内温泉がある。白状すると恥ずかしながら知内温泉の存在を知ったのはここ1~2年前。札幌からも遠いので正直なじみがなかった。近くに住んでいたらまちがいなく通いたい温泉である。
 
テントサウナがなくなった代わりに温泉の敷地に栗林があり、採り放題とのことだったので栗拾いをした。一面栗だらけだった。袋がいっぱいになるまで拾った。
私のスリッパスニーカーを宿主さんに応急処置してもらい、普通に歩けるようになった。靴もほぼ乾いていた。バスの時間まで栗を拾おうと思っていたが、宿主さんが市街地に行く用事があったので、車に乗せてもらった。
もういちど神聖感満載の知内公園に立ち寄りたかったのでそこで降ろしてもらった。雨も止んでいて静かな公園内は、昨日とはまた違った空気で、土砂降りの中、目の前の姥杉と荒神社と黒松に圧倒され気づかなかったが、公園から海が見えた。
用事が終わった宿主さんが戻ってきてくれて木古内駅まで送ってもらった。ありがたい。函館へ行く電車の時間まで余裕があり、歩いてみそぎ浜に行った。初めて行く町の観光案内所には立ち寄るようにしている。地図をもらい行き方を教えてもらった。
 
みそぎ浜では毎年1月寒中みそぎ祭りが行われる。佐女川神社に籠もり、夜通し水をかぶって身体を清める水ごりが行われるところである。10月でも海水は冷たかった。足くらい浸かろうかと思ったがやめた。タオルを持参すれば浸かったかも…。                 

いさりび鉄道、往路で乗る予定ではなかったが、
ミサイルと大雨でJRが遅延したのでバスに乗れず、ルート変更した。
木古内の道の駅で食べたみそぎの塩ソフト
牡蠣蕎麦
知内郷土資料館
荒神社の黒松
荒神社
姥杉(知内公園)
北海道最古級の雷公神社
知内温泉の夕食(部屋食・梅コース) 梅コースで十分豪華メニュー。
満腹すぎて休憩してから温泉に入る。
知内温泉の裏に湯倉神社
湯倉神社
温泉前の栗林で栗拾い放題
隠れキリシタンの碑!
日本最古の墓モニュメント
しりうち三大展望施設新幹線展望塔(しりうち道の駅)
みそぎ浜(木古内町)

視察目的
函館を中心とした道南地区を何度も訪問している人から「メジャーな所以外にいいところないか」と聞かれる。日本最古の墓、北海道最古級の神社、北海道最古の温泉地でサウナブームにあやかり実際に体験して勧めたい。あまり知られていないのでうってつけではないかと考える。
                        
旅程
1日目(10月4日)
札幌→函館(JR特急北斗2号) 12000円(HOKKAIDO LOVE周遊パス) 

函館駅前→知内交流センター(函館バス510 松前出張所ゆき)960円
⇒ミサイルと大雨でJR遅延、バスに乗り損ねる
変更:五稜郭→木古内(いさりび鉄道) いさりび1日きっぷ700円
  木古内駅前→知内交流センター(函館バス510 松前出張所ゆき)320円
①   昼食(大衆割烹川波) 牡蠣蕎麦堪能
②   知内町郷土資料館 
③   知内公園(姥杉・荒神社)
④   雷公神社(北海道最古級の神社)
⑤   雷公神社の杉(追加)
 
上雷神社前→しりうち道の駅(函館バス521松前出張所行き)250円
①   土中から発掘された日本最古の墓
②   新幹線展望塔(新幹線と貨物列車がすれちがう国内唯一の区間)
 
しりうち道の駅→道の里温泉入口(函館バス521松前出張所行き)160円
・知内温泉旅館チェックイン(北海道最古の温泉)
 
2日目(10月5日)
・北海道最古の温泉地でテントサウナ体験⇒大雨の影響で中止
変更:宿前に栗林があり、栗拾い
 
湯の里温泉入口 13:38→木古内駅14:10(函館バス521 木古内駅前行き) ⇒宿主さんに木古内まで送ってもらう
列車に乗るまで時間があったので、みそぎ浜へ行く
 
木古内駅→ 五稜郭(道南いさりび鉄道)いさりび1日きっぷ700円利用
五稜郭→函館(快速ライナー)
函館駅→ 札幌駅(JR特急北斗17号)⇒北斗15号に変更

(reported by CS)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?