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「大きな観光施設」の穴

「大きな観光施設」と言った時、道の駅、テーマパーク、あるいはお城や美術館等が挙げられます。今では高速道路のサービスエリアもキレイで、特に新東名のサービスエリアは今までのサービスエリアにはなかったような建物であったりします。高速道路利用者ではなくても、外部からアクセス可能なところもありますから、案外観光施設(コンテンツ)としての認識もあるのではないでしょうか?

ところで、今回の「大きな観光施設の穴」ですが、観光施設が大きいというだけで、中身が「アレッ!?ガッカリ…」ということがよくあります。

建物が大きくなればなるほど、内容が大雑把になりがちですので、企画の段階でよく練られていなければなりません。
コンテンツの少なさが目立ってしまったり、バラエティに欠けたり、内容そのものやシステムがつまらないこともあります。
「つまらない=行っても意味がない」になってしまうので、致命傷になりかねません。

見た目の(印象の)影響は意外と大きいものです。
いろいろなコンテンツが入る時には、その内容や数の他、施設内の「大きさ、広さ、高さ等のバランス」を取ることも必要です。
開放感ある空間の流れで、意図的にやたら天井を高くしてあったり、商品・コンテンツ数は少ないけれど、やたら広いスペースに点在させる等があります。開放感は感じられますし、それが雰囲気や個性にも通じるかもしれませんが、効果があるか否かは疑問で、そもそもその施設は「開放感を与える為の施設なのか?そのことで収益に結びついているのか?」ということです。
大きな観光施設は創建時にはもちろん、維持費もかなりの額がかかる点です。決して他人事というわけにはいかないはずです。

スペースの観点からすれば、大きさの割に中はこじんまりしてしまって、スペースの良さを活かせていない、また実はコンテンツが充実しているのにもかかわらず、空間のバランスが悪い為に「ただスペースが広いだけ」と錯覚してしまうこともあるかもしれません。
逆にスペースのバランスを取ろうとして個性を失ったり、印象に残らなかったり…個性や印象ならば、その他のことでも十分出すことは可能なはずです。建築物の設計の段階でよく考慮すべきですね。それができていなければ、せっかく立派なモノが出来上がっても、マイナスに影響が出かねません。

印象という点では、商品の陳列一つとっても、量販商品陳列棚にしてしまうのか、何か工夫するのかだけでも違ってきます。陳列方法もランダムにするのか、整然と陳列するかでも印象が違ってくるので、「陳列=内装」でもあります。

「大きな観光施設」ということは、それだけで注目度は高くなり、同時に「何があるんだろう?どうなっているのだろ?」と期待感が募ります。その時点で満足度のハードルが上がっているのです。逆にそれに応えられれば…きっと人気ある観光施設の一因になるでしょう。

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