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抗不安薬と私ととりとめのない落書き

もうどれぐらい経つだろう。
抗不安薬がなくても眠れるようになった。

昨年の秋ぐらいから、「何も考えずに眠りたい」と思う日が続き、しばらく薬のお世話になっていたのだけど、ある日突然、(うん、もう飲まなくて平気)と感じてから飲まなくなった。

昔から、傷でも体調でも、(あ、治る)という予感が天から降りてくる瞬間があって、その時から不思議なことに回復していく。
自分の体は、自分が一番よく知っている、それは真理かも。

あ、今回は、心の話だっけか。

薬を飲まなくても眠れるようになったのはいいけれど、その代わりに、朝目覚めた時のどんより重たい気分がまたぶり返してきた。

かかりつけの精神科医に、薬を飲まないと治らないと言われたやつ。

なんでかなあ。
これがけっこうしんどくて、一日が絶望的な気分から始まるので、朝からずっとどうしようどうしよう・・と迷っているような状態。

とりあえずその日の用事を書き出して、一つ一つ淡々と片付けていくことに気持ちを切り替えるんだけど、トイレに座ったときなんかに、はあーっとため息が出てしまう。

なんでかなあ。

「鬱っぽいのとうつ病は全然違うから」

そう言われたので、多分病気ではないんだろうけど。
病気なら、これ!と処方する薬があるだろうに、病気じゃないとなると、じゃあいったいどうしたらいいの?になって、それが微妙に苦しい。

夏の暑さに根負けして、しばらくクリニックに行っていないので、そろそろ予約しようかな。

・・って、いま見たら、この記事書き始めたの8月30日ですって。
もう一月近く経っている。
何とかなってるじゃんと言うべきか、つらいの我慢し過ぎじゃない?と言うべきか。

ともあれ、今朝の憂鬱の原因はわかっている。

昨夜、どうしても聴きたい曲があったのに、曲名が思い出せず、夫にハミングで聴かせたり、キーワードで検索したりして調べたのだけどわからず。
寝る間際に、「あっ!」と思い出し、早速youtubeで聞いてみたのだけど。

わからなかったのです。

否、主旋律が聞き取れなかった。

お目当ての曲は『アルビノーニのアダージョ』。

もう聞こえないんだ・・・・とがっかりして、
もっと聞こえるうちに、好きな曲をもっともっともっともっとたくさん聞いておけばよかった!!!!と悔やみながら寝たので、そりゃそうだよね、寝起きの気分はどんより。

しかし今日、思い直して、「アルビノーニのアダージョ チェロ」で再検索。
チェロの低音はまだ聞こえるし、何よりチェロの音色が大好き!
そうしたら、2cellosのハウザー氏の映像が出てきた。

大丈夫だった。
聴こえる。

昔、友人に、
「akarikoって基本的に男性に冷たいけれど、圧倒的な実力があって圧倒的に強気な男に弱いよね」
と言われたことがあるのだけど、ハウザー氏はそんな感じ。

「みんな俺のこと好きだろ?」
「俺に見つめて欲しいだろ?」
「愛して欲しいだろ?」

みたいな顔して弾く。

「いや、誰がおまえなんか!」

って刃向かいたくなる気分が好きなのかも、私。

ゼッテー好きになんかならねー!

と言いながら、

うっわーーーー(音色にうっとり)

となるオチ。

彼のコンサート映像は、客席で恍惚となっている女性がよく映るのも特徴。
それを見るのがまた楽しい。

本当にイケすかない野郎なんだけど(言い方)、2cellosの相方と比べても、私はハウザー氏の音色の方が好き。
深みがあって厚みがあって艶がある。甘い響き。
チェロ奏者のくせに(言い方その2)あの男前は余計だろ!って思うけど、男前に生まれたのは彼の責任じゃないしね、許そう。

2cellosでは、ピアソラのoblivionがめっちゃ好き。
これも聞こえなくなる前にたくさん聴いておこう。

ここまで書いて、少し気持ちが上向いてきた。

憂鬱のもう一つは、過去に諦めたことが完全に吹っ切れていなくて、ウジウジしているせいもある。
それについては、ある人の呟きを見て、決着がつけられそう。

その人は言う。

まだとても若くて、予備試験に合格する実力があるのに、もし今年の司法試験がだめだったら、もう来年は受けないと。
この二年間にかけてきた気力はもう続かないと。
ローを出て、司法試験にトライするも失権して(ロースクール卒業後、五年以内に三回司法試験に失敗すると受験資格を失う。現在は五年間に五回。)、予備試験からの仕切り直し。
類稀な努力家、根性の持ち主だと思う。
にも関わらず、もうトライしないとは。

彼女ほどの人がそう思うんだから、私なんて箸にも棒にもかからない。
そもそもまともな受験環境にないし、覚悟もない。
それ相応のチャレンジすらしていない。
二年連続で受験したことすらないのだから。

「諦める」なんて口にする立場にない。
そう思った。

いずれにせよ、彼女は受かると思う。
なんといっても、予備試験ルートからの司法試験合格率は97.5%。
大丈夫!!(ひそかに応援している)

さて今夜、薬を飲むべきか飲まざるべきか、それが問題だ。

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