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いのうえ彩さんのこと(ほぼ私信)

いのうえ彩さんというイラストレーターがいる。

ガリ板を使っているとのことなので、昔懐かしいあのガリガリガリと削るのをやって、インクをつけてペッタンしてるってこと?(つまり版画?)
とにかく、とても愛らしい絵を生み出されるので大好きなのだ。

『菓の辞典』という素敵な本があり、そのイラストを全て彩さんが描かれているので、興味のある方はぜひ。

先月浅草で行われた紙博。
彩さんもはるばる九州からいらして、「菓の辞典」を持っていくと特別なしおり(実際に使えるパフェの絵が描いてある切手)が購入できるというので、手持ちの「菓の辞典」とともに会場へ。

いやはや、紙博自体初めてで、全く勝手がわからなかったのだけど、とにかくすごい人!
その中でも彩さんのブースはとんでもない人の数!
どこが終わりかわからないほどの行列ができていて、商品も主なものはなくなっている。

これほどのファンが詰めかけるとは、彩さん自身が全く予想しておられなかったようで、とにかくもう少ないスタッフで必死に対応していらした。
レジが三つも四つもあればよかったのだが、小さなブースで、ふだん売り子などしたことのないご家族が手伝っておられた様子。
それでも静かに笑顔で待つ列の人たち。
それだけみんな彩さんが好きなのね。

そして、そんな中で、私がますます彩さんのファンになる出来事が!
30分ぐらい並んだ頃だろうか、もう少しでレジにたどり着く・・というところで目にした光景。
会計をしているお客さんが何事かを示し、すると、彩さんがクルっと後ろを向いてメモを取り出し、さささささっと素早く書いてその人に示していた。
彼女は笑顔で頷いて、ありがとうと手話で示して去っていった。

えええっ、なんて素晴らしい。
神ですか?
この尋常ならざる忙しさの中!
臨機応変に筆談してくださる!
これはもう「神対応」としか言えない。

とっても心があたたかくなりました。

日頃から、筆談して欲しくても、手元にメモがなかったりすると、頑なに声で何とかしようする人がいて、当然ながら何ともならず、相手は呆れ、私は諦めるという状況を経験してきているだけに、ああ、この状況でも彩さんは親身に対応してくださるんだ!と思えたら、残りの時間も安心して待つことができました。
そんなお人柄の彩さんだから、こんなに素敵な絵が描けるのだろう。
人気があり過ぎて、手に入りにくくなっているのが何とも悲しいけれど、これからも応援しています。
ぜひぜひまた作品を手元に迎えたいと思います。
がんばってください!
楽しい時間をありがとうございました。


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