読書メモ1110:世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療


タイトル:世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療

著者:津川友介、勝俣範之、大須賀覚

読み終えた日付:2023/11/10

感想:

(がん告知は受けておりませんのでご安心ください)

医療データ分析専門家3名による、がんについて正しく知ることができ、間違ったがん情報にだまされないようにすむ著書。


保険が適用される治療法こそが最善の治療法であると指南。なぜなら、厳しい臨床試験を経て、効果が徹底的に調べぬかれた1万個に1個程度の薬だけが標準治療として認められるから。

日本で推奨されているがん検診は次の5つ。胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、乳がん。ただ、検診が有効ながんと有効でないがんがある。定期的に検診を受けていても、即効性で症状が進むものと遅効性で進むものには向かない。

がんになるリスクを上げるもの2つが挙げられている。1つはハムやソーセージなどの加工肉および赤い肉、もう一つは塩分。ベーコン1日3枚で大腸がんリスクが18%増加。塩分を1日10g以上で胃がんになるリスクが2倍。

逆にがんになるリスクを下げる食品として、魚、野菜と果物、玄米などの精製されていない炭水化物、ナッツ類、オリーブオイルの5つが挙げられている。

米国国立がん研究所は、ストレスががんの原因となる信頼できる科学的根拠は存在しないと報告している。


医療情報は巷に溢れており、何を信じていいか専門知識がない一般人が判断するのは難しい。。突然がん告知を受けたら、平静を保てず、すぐさま即効性がありそうな治療に飛びついてしまってもおかしくない。しかし、普段から正しい情報は何なのか考えて、取捨選択することで多少防げる部分はあるだろう。

がんが自分や身近な人に見つかったときにどう対処すればいいのか、どういう情報を信じればいいのか専門家が述べているので大変参考になった。普段から健康的な生活に意識を注いでいる人でもがんになりえると思うので、自分や周りの人を守るためにも気を付けていきたい。

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