読書メモ1125:超予測力

タイトル:超予測力 不確実な時代の先を読む10か条
著者:フィリップ・E・テトロック&ダン・ガードナー、土方奈美(訳)
読み終えた日付:2023/11/25
感想:
ペンシルベニア大学経営学・心理学教授のフィリップ氏とカナダのジャーナリスト、
ダン氏による読むだけで予測する思考、スキルについて言及した著書。

不確実な未来を正確に予測することは確固たる
統計データが存在しないものには不可能に近いと思える。
正確に将来を見通す力があったら、想定外の事象を避けて理想の人生を歩める可能性は
高まるだろう。

ただ、市場動向から政治情勢まで精度が高い予測できる「超予測者」が存在するそうである。

超予測者は何が違うのか。
予測力は生まれつき備わっている才能ではなく、特定のモノの考え方、情報の集め方、自らの考えを
更新していく方法による得られる。知的で思慮深い人ならこの思考法を身につけることができる。
「質問を分解して、知っている情報と知らない情報に分ける」
「事象を距離を置き、発生確率の基準値を導く」
「自分の見解をほかの人々の見解と比較して、統合し結論にまとめる」
「新たな事実が判明するのにしたがい、予測もアップデートする」
また、知的な刺激への欲求が高く、異なる視点への柔軟性も備えており、努力をいとわず
自らを向上させようとする意志、確率論的にモノを考える傾向もあるそうだ。

付録として「予測者をめざす10の心得」が添えられており、本書で説明されている内容が
コンパクトにまとまっているので、こちらを参照するだけでも十分価値がある。
謙虚な姿勢を心掛け、自分の考えを絶対視せず、最新の動向を常に把握しながら
思考訓練の試行錯誤を繰り返すことで予測力は磨かれそうである。

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