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【投機の流儀】かつての冷戦と根本的に違う「新冷戦」


第1部 当面の市況

(1)当面の市況、要約
先週末の米国市場では、NYダウ(+139、+0.4%)・ナスダック指数(+40、+0.3%)。月別アノマリーでは米国市場の4月相場は比較的堅調で、新規資金期待もあり、買いが入った。尚、CME日経先物は27700円。週末現物値より35円程度の上昇で取引を終えている。
日経平均株価は、3/9安値(2万4681円)を起点としたリバウンド相場は、200日移動平均線(2万8248円、4/1)や9/14高値(3万0795円)からの上値傾向線水準に到達し、買戻し主導のリバウンド相場は一旦終了した。ここからの更なる上昇には新たな材料が必要となってこよう。

米国市場では、2年債が10年債の利回りを上回る「逆イールド」が発生してきた。前回は2019年8月に発生し、翌年2020年3月のコロナショックで景気後退となった。
逆イールドの発生は景気後退の先行指標であるが、逆イールドが発生しても直ぐには景気後退や株価下落の局面には入らない。ただ逆イールドが発生し、加えてISM製造業景況感指数が中立水準(50)を割れてくると、その確度は強まり景気後退局面入りは近い。
先週末に発表された3月ISM製造業景況指数は57.1(市場予想:59.0、前月2月:58.6)と、市場予想を下回り、その中身も受注・生産の鈍化している。まだ中立水準(50)までの幅は残されているが、2020年5月から約23ヶ月続く米国の景気拡大局面の終わりを頭の片隅には意識しておきたい。
また一方で、仮に今後米国が景気後退局面に入っても、その期間は極端に短いから、景気後退局面での買いの好機はそう長くないうちに訪れることも忘れてはならない。

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