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【投機の流儀 セレクション】ワクチン最後進国日本と日本の株式市場

「世界最後進国の日本」としては株価は先進国並み、(少々割安だという見方もあるが)ほぼ先進国並みだ。ワクチン後進国ぶりでは他の先進国とケタが違う。これは全くの市場外部要因であり、ひとことで言えば菅内閣の司令塔がデタラメだからである。
安倍内閣の時は経済は甘利財政担当相を中心に、日本経済再生本部が経済再生諮問会議と連携しながらアベノミクスの総合的な経済政策を推し進めた。そして、少なくとも金融経済面では効果てきめんであった。外交交渉後、外務次官出身でその筋の超ベテランたる国家安全保障局長が首相の意向をくみつつ進めた。このように国内経済と対外外交の分野では明確にそれぞれに司令塔が存在したのである。

【今週号の目次】
第1部 当面の市況

(はじめに)週明けは小確りで始まろう。Sell in Mayは言葉通り実現した。
(1)「日銀が試した市場」に加えて、市場の生理現象「調整らしい調整は全くなかったから少々振るい落してやろう」
(2)日本株のシナリオ
(3)決算発表シーズンの諸様相と、「コツンとは来てないが」、超目先で言えば「いいところへ来た感じ」
(4)「日銀に試された市場」;日銀がETF225を買わずにTOPIX型に移った。そこで225はその前に上がった分を消した勘定になる
(5)「調整らしい調整」が1回もなかった相場だった。下値限界のツジツマ合わせはこうなる
(6)全面安ではなかった900円安の日
(7)買い気は強かったが上値は重かった、果然、それが11日(火曜)に表面化した
(8)NY市場に将来のリスクの芽が点々と出始めていた
(9)今後はどういう内容の相場が展開されるか、というテーマ
(10)ワクチン最後進国日本と日本の株式市場
(11)三度目緊急事態宣言でどうなるか
(12)官僚を使い切ることのできない菅内閣の歪み――支持率35%でも高すぎる
第2部 中長期の見方
(1)生保10社の日経平均の21年度のレンジ(2000円急落の前の原稿)
(2)日本株見通しについての強弱の対立、強気第一生命、慎重日本生命
(3)法人税率を上げれば国家の税収は増えるとは限らない、減る場合もある。また、法人税率を下げても税収は増える場合もある
(4)東電次期会長小林喜光氏
(5)野村アセットマネジメント(旧野村證券投資信託運用委託会社)の社長を3月まで勤めていた者が日銀審議委員に就任、問題はないか
(6)懸念材料をも好材料として消化してきた強気市場
(7)FRB、投資の若干の過熱ぶりと株価急落への備えがもろいということに警鐘
第3部 読者との交信蘭
(1)昔からの読者で米国公認会計士のTさんとの交信(7日・8日)
(2)筆者の友人・嶌信彦通信(2021年 5月 10日 vol.274)


【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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