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【投機の流儀】「地殻変動」の芽吹きか?─預金に安住してきた日本の個人マネーが、投資に目覚め始めた。物価上昇は投資利回りの追求を促す。バブル経済崩壊後の低迷相場を知らない若い世代の投資家も増えてきた

第1部;当面の市況

(1)市況コメント(*文責、石原健一)

週末の米国市場は25日(月)クリスマス休場の為、連休前で小動き。CME日経先物終値は33260円と、週末現物値(33169円)より100円程度高い水準で、12月の配当落ち分を考慮すると200円程度高い水準で取引を終えている。

 12月相場は、米国株に対して日本株は劣勢で、日本株の中でも特にバリュー株の劣勢が顕著となっている。円高傾向が一つの要因として挙げられ、例えばホンダ(7267)は9月20日高値(1821円)→12月18日安値(1386円)で▼23%下落し、中期投資家のコストと捉えられる200日線水準に到達してきている。200日線水準を支持できるか否かは、上昇トレンド継続の分岐点となり、正念場にある。

ホンダの株価指標(12月22日現在)は、PER:7.93倍、PBR:0.64倍、配当利回り:4.0%で、想定為替レートは125円となっている。
2024年1月からの決算発表前に、為替への警戒の売りで既に業績懸念を織り込み、調整は進捗してきている。また2024年1月15日には東証の改革要請に基づいて開示している企業の一覧表の公表を開始(毎月更新予定)し、再びバリュー株への注目が向かうイベントを控えている。

ホンダの2023年安値は1月16日となっている。警戒される1月22日・23日の日銀政策決定会合を注視しながら、劣勢にあるバリュー株反発の指標銘柄としてウォッチしてゆきたい。

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