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【投機の流儀】弱含み膠着相場での心得

【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(1)利上げ期待相場のNY市場
(2)“Sell in May.”の格言通りに5月は空けた
(3)6月初日、この日はPBRが1.03倍になったが……
(4)FRBの利下げ期待から短期筋の空売りの買い戻しの動きがあった模様
(5)弱含み膠着相場での心得
(6)目先の底入れの通念(★註)は、と言えば…
(7)最近の日本株安は「利下げ催促相場」の観を呈した
(8)サンドイッチ相場が続くと見た方が無難であろう
第2部 中長期の見方
(1)中期的な見方――米モルガン・スタンレーの試算等
(2)内閣府の景気判断は4月も「悪化」、一方、政府の景気認識を示す月例報告は「霞が関文学」で「緩やかな回復」
(3)衆参同日選挙と消費増税再々延期――膠着相場が続く真因
(4)米中貿易戦争はエンドレスだが「白人と非白人の闘争」や「文明の衝突論」は禁だ
(5)米国は本当に景気後退に入る
(6)「逆イールド現象」(短期金利>長期金利)の景気先行指標としての信憑性の吟味
(7)米中貿易問題は「摩擦」ではなく「対決」であり「戦争」である――米中貿易戦争
(8)長期投資で著名な、澤上篤人氏の言い分
(9)原油相場
第3部 政局と政策
(1)衆参同日選挙のシナリオ
(2)安倍首相とトランプ大統領との「密約」「密談」
(3)安倍政権とメディアの問題
(4)安倍政権時代の成果についての批判がファッション化している、これについてのゼミの旧友との交信――私信
(5)「悪い選択」と「大いに悪い選択」
(6)米中貿易戦争におけるイスラエルの動向
(7)ふたたびMMT(Modern Monetary Theory)
(8)ドル円相場の行方
(9)病名診断を誤ったまま処方を実行し続けた日銀
(10)トランプの窮状
第4部 日本の検察と司法についての疑念――「ゴーン氏は明らかに無罪だ」
「検察庁は会計を理解せずに立件した。ゴーン氏は明らかに無罪だ」
第5部 読者との交信

第1部 当面の市況

(1)利上げ期待相場のNY市場
先週の4日連騰のNYは「利下げ催促相場」の観を呈していたが、週末、完全な「利上げ期待相場」に変じて週末はNYダウは269ドル高、つられた日経平均先物は週末は170円高となって2万1千円をわずかながら超えた。
金融相場の再現を思わせるNYの動きの契機は、週末の日本時間の退け後に発表された雇用統計が市場予測18・5人に対して7.5万人大幅と悪化したことによる。
その結果、利下げ期待でNYは大幅高となった。
本稿で何度も言う通り、本来は「利下げ=景気後退への手当=中期的には株ウリ」なのだが、短期筋は「利下げ=金融緩和=株カイ」という思考経路で動く。
FF金利先物相場によると、7月中に利下げ確率79%、9月までには95%になっている。

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