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【投機の流儀】市場の主役は夙に変わっていた

【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(1)FRB、10年ぶりの緩和に転じ0.25%利下げを先週31日に発表した
(2)利下げ期待の相場に燃え尽き症候群、トランプに操られている相場付き
(3)市場の主役は夙に変わっていた
(4)15年間で売買代金最少だった7月相場の内容
(5)FRBの利下げと歴代FRB議長の評価
(6)迫られる日銀の試練──苦境に立つ黒田総裁
(7)予防的緩和の節目は105円か
(8)投資マネーは株式市場から逃避して社債に向っている
(9)長保合で「閑散に売りなし」だったが……
(10)FRB・ECBなどの世界的な利下げをはやした株高の賞味期限
(11)利下げ期待相場の燃え尽き症候群
(12)新興市場の低迷
(13)「工業国ニッポン」にとって製造業株の不振は重荷になっている
(14)北朝鮮の動きと彗星の逆行期と高校野球
第2部 中長期の見方
(1)米最長景気に減速懸念とFRBの10年半ぶりの利下げの意味
(2)三たびMMT(Modern Monetary Theory)について
──MMTブームは参院選には登場しなかった
(3)本稿で何回も引用した野村総研R・クー氏の理論、
これが海外中央銀行で講演依頼が絶えないという
(4)ラガルドECB新総裁──「金融関係者に驚きを以て迎えられた」
(5)ユーロ圏も景気減速
(6)先進各国にポピュリズムとナショナリズムが誕生している危険性
(7)FRBは中長期には市場からの信任を小さくする恐れがある
(8)世界最大の機関投資家・日本の年金運用法人GPIF
(9)「米住宅市場に過熱懸念」──これは迂闊に見過ごせない
(10)日本経済の基調は4~6月は大幅に鈍化
(11)中長期の見方:ラジオ日経のアンケートの回答(7月30日返信)
第3部 トルコ中銀4.25%利下げ
[ 来週号に掲載する予定原稿 ]
〇『人生100年時代』を下支え。投信長期にシフト
〇中長期の見方:米外交方針の基本の変化
(米は常に仮想敵を作っての外交だ。仮想敵の変遷は、
→<1>ソ連
→<2>日本
→<3>「悪の枢軸」3か国
→<4>オバマの仮想敵なしの円満外交
→<5>今は中国)

第1部 当面の市況

(1)FRB、10年ぶりの緩和に転じ0.25%利下げを先週31日に発表した

標題の件は市場の予想通りだった。しかも、今後の利下げ可能性には言及しなかった。市場は当然に材料出尽くし感に満ちて、翌日のNY株は当然のこととして下がった。


(2)利下げ期待の相場に燃え尽き症候群、トランプに操られている相場付き

先週々末は下げ幅が一時550円あり、これは3月15日の650円安以来約4ヶ月ぶりの下げ幅だった。元号が令和に入って最大の下げとなった。

ひとことで言えば、FRBの利下げ期待という一点に集中して期待をかけた「不自然で不健全な相場付き(★註)」だったから、月末のFRBの0.25%引き下げの発表を待って、利下げ期待一点張りの相場の燃え尽き症候群が来たというだけの話しだ。

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