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【投機の流儀 セレクション】米国経済は減速するどころか、むしろ加速気味になっている

米は40年間最大の引き締めにもかかわらず、景気後退の気配が見えない。
米国経済は逆イールド現象が起きてから景気後退期に入るまでの期間はそろそろ迫っているが、米国経済は減速するどころか、むしろ加速気味になっている。

というのは、消費者信頼感指数(これはよく的中する)が高く、FRBも経済成長については一段強めな表現になってきた。今まではmodest(わずかな)という表現を使っていたが、現在ではmoderate(適度な)という表現に変えた。

利上げに反応するはずの住宅市場の長期金利はこの一年間レンジ内で推移しており、本来下がるはずの住宅価格も上昇に転じている。また、7月の失業率も3.5%というように歴史的な低水準が続いている。

一方、インフレはエネルギーや食糧を含めた消費物価指数全体で見れば、今年7月時点で前年同期比プラス3.2%まで下がっている。

【今週号の目次】

■ 第1部;当面の市況
(1)市況コメント
(2)日柄整理は続く。
(3)海外勢、8週間ぶりに売り越し
(4)グロース株が7日ぶり反発したが、Wトップは簡単には抜けないはず
(5)整理相場でも、日本株市場はやはり活力を維持している。
(6)信用取引の売残が減った。
(7)市場の懸念は多い。
(8)しかし、この30年間の信用創造は金融資産の購入に向かっている。

■ 第2部;中長期の見方
(1)当局者も市場参加者も、過去に参考になる事例が全くない現在、出口戦略は難しい。
(2)「現在はその背景には、過去の延長線上では語れない多くの事象が発生していることがあると思われる」
(3)早急な出口戦略を唱えることは時期尚早
(4)米国経済は減速するどころか、むしろ加速気味になっている
(5)中国の人口減少は日韓以上
(6)終わらない円安
(7)ビッグマック指数、現在の円は1970年以降50年ぶりの安値。30年間の平均と比較しても、やはり4割の割安となっている。
(8)日銀の事実上の緩和修正は、円安阻止が底流にある。
(9)バイデン大統領のガバナビリティが試される時
(10)「当たり屋につけ」と言う。
(11)市場が政権を左右することがある。
(12)米経済のソフトランディングはないという見方と「今度は違う“This time is different.”」
(13)経済環境は悪くないと既報で述べたが、これに対する補足
(14)NATOの事務所を東京に設置する背景
(15)モノは単純に考える方が判りやすい。裏の裏を考えてみれば、結局は表になってしまうのだから・・・
(16)ウクライナ戦は終わらない─アメリカが過去の失敗事例集から学習すべきこと
(17)「日本の消費税は国際水準から見て、極端に安すぎる」

■ 第3部;暫時考えてみたい4題
(1)運と偶然と努力   
(2)偶然は予知出来るのか?
(3)「保守」と「懐古趣味」との違い   
(4)効率性を追求すれば、人間阻害に落ち込むのか?

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
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