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【投機の流儀】電力業界に吹いた「神風」の正体

第1部;当面の市況

(1)市況コメント──万人が強気というわけではない。

株式市場は「活況のメド」とされる「一日の売買代金3兆円」を6営業日連続で上回った。日経平均は4月末から7%上昇して欧米と比べて上昇が大きい。日経VI(★註)は2日連続で「20」を上回った。「20」を上回ると「近い将来の変動が大きい」と市場参加者が感ずる値である。

この現象から見ても、日経ダブルインバース(下がれば儲かる投信)が過去最高に売れているという状態から見ても、万人が強気というわけではない。強弱感が対立している状況だ。本稿5月14日号の「下がって欲しい人が多数いる。そういう時は下がらない」と述べてから、5日連騰した。

ただ、この日経平均のレベルは33年前の1990年8月に素通りで3万円を下に向かったところであり、33年間の空白地帯だ。したがって、上下の変動が大きくなる可能性が大きい。

(★註)日経VIはオプションの取引動向から算出される。米では「恐怖指数」と呼ばれる。

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