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【投機の流儀】東京五輪は成功だったのか失敗だったのか

第1部 当面の市況

(1) はじめに
先週末の米国市場では、NYダウは33ドル高の小幅高で取引を終えた。ただ22日のFOMCを通過し、「霧」が晴れた3営業日でNYダウは875ドル高となっている。
尚、CME日経先物は30035円(*12月物に切り替わった日経先物は9月の配当落ち分を引いた価格で取引されている。9月29日(水)の権利落ち分は182円程度と推計されている)。配当落ち分を考慮すれば、週末現物値より40円程度の下落で取引を終えている。
先週号(罫線資料付きのグラフにて)では、『中国恒大集団の経営破綻懸念で「リーマンショック再来」や「中国不動産バブル崩壊」との不安を煽る報道が目立ってきた。市場は投資家心理が大きく影響するだけに、このような影響を受け恐怖心理から集団心理で株価が一時的に急落する可能性もあった。
しかし「相場は相場に聞け」の姿勢で株式市場の動きを客観的に見たとき、恒大集団と中国主要指数の動きに連動性はなくなってきており、金融システム全体への波及はないと現在の市場は判断していると捉えられる。
過度に楽観にも、悲観にも傾くことなく、冷静に市場を判断できるようにしたい、と指摘した。
日銀ETF買いが実施されない今、市場本来のダイナミズムが戻り、大きく振らされる相場つきとなっている。外部要因で弱気に傾き易いが、ソニーは21年ぶり高値で13000円台を回復し、出遅れていた銀行株でも三菱UFJ(8306)が3月高値を超えるなど、日本市場独自の「選挙相場」は崩れにくい。
 10月1~7日は中国の国慶節で中国本土市場が休場となる為、この前に中国
恒大集団に何らかの動きが出てくる可能性もあるが、相場に振らされることな
く冷静に見極めることが必要な相場は続く。
今週は9月28日(火)権利付最終日となり、配当再投資の買いは数千億規模
となっている。29日(水)には自民党総裁選、10月1日(金)は日経平均の
入れ替えでキーエンス、任天堂、村田製が組み入れられる。

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