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【投機の流儀 セレクション】かつての冷戦と根本的に違う「新冷戦」

かつての冷戦時代は明確なイデオロギー対立であり、グローバリズムという厄介なものがなかった。東と西では輸出入も遮断されていた。旧ソ連が崩壊した後、帝国主義に代わるグローバリズムが盛んになり問題は複雑化した。平和を望まない者などいないが「外敵から身を守るための財政的な余力を残しておくという冷徹な視点なくして、持続可能で公平な発展の道を描くことはできない」(ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授、日経新聞3月26日版読書欄から)。
ウクライナは1994年に核兵器を放棄したが、再び核保有国になろうとしているとプーチンが疑っていることが今回の侵攻の一因となったと思う(週刊エコノミスト3月22日号)。
現在の世界情勢を「新冷戦」と表現するのは判りにくい。かつての冷戦のようなイデオロギーの対立ではない。輸出入が東西で遮断されている状態ではないどころか、東側に属する中国が最大の顧客である。
また、原油は、ロシアが世界で1~2番目である。天然ガスはロシアが世界で一番だ。欧州は半分ぐらいがロシアに依存している。この辺が新冷戦の厄介なところである。

【今週の目次】
第1部 当面の市況

(1)当面の市況、要約
(2)日米両市場で株価の先行き不透明感が薄れている
(3)急騰した割には穏健に過ぎた期末
(4)3月の上下は一昨年来の行事
(5)円急落、急騰、波乱含み
(6)金利と為替について
(7)円安と資源高が両方進行するという状況があり得る
(8)日銀短観、7四半期ぶり悪化
(9)「プーチンのストレス、平時の40%増」
(10)相場は上か下か、今は断定的に決め付けない方がいい①
(11)相場は上か下か、今は断定的に決め付けない方がいい②
(12)大幅利上げを見越し長期金利上昇
第2部 中長期の見方
(1)日本の経常収支の変調
(2)世界景気に関する景況感、経営者が「悪化」、過去10年で二番目に大きい下落幅
(3)政府の月例判断、物価は2年半ぶり上昇
(4)日経平均、9月に3万4,000円
(5)かつての冷戦と根本的に違う「新冷戦」
(6)新しい資本主義と新しい社会主義
(7)バブル消滅後の過剰引締め策、及びバブル形成過程でも金融緩和を継続した金融政策の失敗――日本の30年間の衰弱の淵源
第3部 読者との交信蘭

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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